埼玉県秩父市に、立ち客がでるほど混雑することもある「異色の秘境バス路線」があります。何があるのでしょうか。

西武観光バスの「三峯神社線」が増便

 埼玉県秩父市には、人口が希薄な場所を走る「秘境バス路線」が多くあります。その中に、立ち客がでるほど混雑することもある「異色の秘境バス路線」があります。

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西武観光バス(画像:写真AC)。

 その路線は、西武秩父駅と三峯神社を結んでいる「三峯神社線」です。西武観光バスが運行しており、始発から終点までの所要時間は約80分におよぶ長距離路線です。
 
 標高1100メートルにある三峯神社は近年、「パワースポット」として人気が高まっている神社です。

また、東京・埼玉・山梨の県境に位置する雲取山の登山ルートにもなっています。かつては秩父鉄道が運営するロープウェイがあり、山のふもとにあった大輪駅と三峯山頂駅を結んでいましたが、廃止されてしまいました。そのため、現在は三峯神社にアクセスできる公共交通機関はバスしかありません。
 
 三峯神社線は休日には観光客で混雑し、「秘境バス路線」にもかかわらず、続行便が運行されることもあります。三峯神社の入り口が渋滞している時は、乗客を終点の手前で降ろすなど、柔軟な対応が取られることもあります。2023年3月には、土休日の西武秩父駅発の始発繰り上げ、増便が実施されるほどの人気路線になっています。

 
 2023年5月現在、平日6往復、土休日9往復(1往復は秩父鉄道の三峰口駅発着)を運行。平日より土休日の方が本数が多いことや、バスでは珍しい「急行」として運行されることから、観光客を重視した路線であると言えます。
 
「秘境バス路線」に相応しい車窓も見どころで、途中の秩父湖付近で「二瀬ダム」の堤体の上を通り、そこから山道をグングン上っていきます。全国にある「秘境バス路線」の中でも比較的訪れやすく、三峯神社の観光と合わせて楽しむことができる路線となっています。

 そんな三峯神社線ですが、三峯神社で毎月1日に「白い氣守」が頒布されていた頃は、周辺道路が大渋滞して大幅に遅延することで知られていました。通常片道80分の所要時間が6時間以上かかることもあったといいます。

そのため、2018年から「白い氣守」の頒布が休止されています。