世界中から飛行機がやってくる成田空港や羽田空港。しかし両空港では、夜間の運用に一定の制限があります。
【艶やかな光り方!】これが通称「ラブホ空港」のユニーク設備です(写真で見る)
前者は夜間の離着陸制限(カーフュー)があり、後者は深夜早朝は都心上空を避ける経路で運用されています。
成田空港で夜間の離着陸が厳しく制限される最大の理由のひとつは、騒音問題です。飛行機のエンジン音はとても大きく、空港の周りに住む人々の睡眠や生活環境を守るために、地元と「夜間は飛ばない」という約束が交わされています。
成田空港は1978年に開港しましたが、それ以来、23時から翌朝6時までは原則として離着陸を禁止していましたが、2019年10月27日からA滑走路の運用時間が延長され、24時まで離着陸が可能となりました。
さらに「弾力的運用」として、A滑走路は24時から24時30分まで、B滑走路は23時から24時までの離着陸を、悪天候などやむを得ない事情(出発空港での遅延、他空港での一時避難、玉突きによる遅延など)がある場合に限り認めています。
一方、関西国際空港(関空)は、泉州沖約5kmに位置する空港島にあり、24時間運用可能な国際拠点空港とされています。
海上の関空と陸の成田の違い 将来の解決策「スライド運用」とは?関空が夜でも離着陸できるのは、陸地から離れた場所にあるからです。これに対して羽田や成田は、離着陸のコースが住宅街の上空にかかってしまうという地理的な制約があります。
関空は「24時間空港」なぜ?(画像:写真AC)
羽田空港では、深夜早朝(23時台および0時から6時)は都心上空を通る新飛行経路は運用されず、主に海側を通る経路で運用されています。南風時に都心の真上を飛ぶルートは、騒音への配慮から15時から19時のうち3時間程度など、運用時間が非常に限定されています。
この「夜間の制約」は、深夜帯も運航が行われる仁川空港などの競合空港と比べると、乗り継ぎ需要や貨物便の面で不利になり得るという指摘もあります。
そこで、成田空港が将来、目指しているのが「スライド運用」という工夫です。
これは、新設されるC滑走路を含めた複数の滑走路で、使う時間を少しずつずらす仕組みです。空港全体では運用時間を朝5時から翌0時30分まで広げつつ、特定の滑走路の下に住む人々には「連続7時間の静かな睡眠時間」を確保するという計画です。
成田空港が「スライド運用」を導入するのは、2029年3月末に予定されているC滑走路の供用開始後の予定です。
空港の利便性と地元の生活の静けさ。この二つのバランスを保つために、日本の空港は最新の技術と知恵を絞りながら進化を続けているのです。

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