フリーきっぷの多くは普通列車しか利用できませんが、なかには特急列車を使えるものも。特急券を追加で購入すれば乗れるフリーきっぷもあります。
JRが発売しているフリーきっぷの多くは、利用できる列車が普通列車に限られていますが、なかには特急列車を利用できるものもあります。
JR四国の予讃線を走る特急列車。「四国フリーパス」なら普通車自由席を利用できる(2019年2月、草町義和撮影)。
「北海道フリーパス」(2万6230円)は、JR北海道の在来線などが利用できるフリーきっぷ。特急列車の普通車自由席に乗れるほか、普通車指定席も6回まで利用できます。お盆や年末年始などの多客期を除き、いつでも利用可能。有効期間は連続する7日間です。
JR東海エリアからの往復がセットになった「北陸観光フリーきっぷ」(名古屋市内発着は1万5930円)は、北陸エリアのJR線などが乗り放題。お盆や年末年始などの多客期は利用できませんが、それ以外の日は連続する4日間有効です。フリー区間には北陸新幹線の黒部宇奈月温泉~金沢間も含まれていて、北陸新幹線と在来線特急の普通車自由席を利用できます。なお、フリー区間までの往復は、往路で東海道新幹線「ひかり」「こだま」と特急「しらさぎ」、復路で特急「ワイドビューひだ」(往路と復路の列車が逆でも可)の普通車指定席を利用することになります。
JR西日本には、おもに鳥取県内と島根県内のJR線が乗り放題の「山陰満喫パス」があります。2人以上が同一行程で旅行する場合に使えるフリーきっぷで、特急列車の普通車自由席が利用可能。利用できる期間は2019年9月30日まで(2019年7月17日時点の設定)で、多客期の利用制限はありません。有効期間は連続する2日間で、発売額は1人につき4000円です。
JR四国の在来線などが乗り放題の「四国フリーきっぷ」(1万6140円)も、特急列車の普通車自由席が利用可能。有効期間は連続する3日間で、利用期間の制限はありません。ほかにも、週末の1日だけ使える「週末乗り放題きっぷ」(1万280円)や、特急のグリーン車が使える「四国グリーン紀行」(2万570円)など、四国全域が乗り放題になるフリーきっぷが多数あります。
「追加購入」で利用できるフリーきっぷもまた、単独では普通列車の普通車自由席しか利用できないものの、特急券を追加で購入すれば特急列車を利用できるフリーきっぷもあります。
JR東日本の「週末パス」(8730円)は、宮城県~山形県より南のJR東日本線などが乗り放題。新幹線と在来線特急は、特急券の追加購入で利用できます。利用できる期間と有効期間は、2019年9月30日までの土休日(2019年7月17日時点の設定)の連続する2日間です。
「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」(8480円)は、土休日の連続する2日間、JR東海の在来線などが乗り放題。
JR九州のフリーきっぷ「ぐるっと九州きっぷ」(1万4500円)は、JR九州の全線が連続する3日間乗り放題。九州新幹線と在来線特急は、特急券を追加購入すれば乗れます。なお、九州内のJR線でもJR西日本が運営する山陽新幹線と博多南線は、特急券の有無にかかわらず利用できません。
これ以外にも、特急列車に乗れるフリーきっぷや追加購入で利用できるフリーきっぷがあります。きっぷによっては特定の特急列車のみ利用できないなどの制約があるため、利用に際してはあらかじめ確認しておきましょう。
【写真】北陸新幹線も乗り放題!

「北陸観光フリーきっぷ」は写真の北陸新幹線も黒部宇奈月温泉~金沢間のみ普通車自由席が乗り放題になる(2016年3月、恵 知仁撮影)。