この記事をまとめると
■アウディのフラッグシップSUV「Q8」がマイナーチェンジを敢行■エクステリアやインテリア、ユーティリティ面が大幅にアップデートされている
■エンジンは3種類用意されているほか、スポーツモデルのSQ8も設定される
ドイツのフラッグシップSUVがモデルチェンジ
日本では「ドイツ御三家」と呼ばれる海外ブランドの自動車メーカーが存在する。1社はメルセデス・ベンツ、もう1社がBMW。そして残る1社がアウディだ。
今回紹介するのはこの3社のひとつであるアウディのSUVである「Q8」のモデルチェンジに関するニュースだ。このQ8は、同社のフラッグシップSUVという立ち位置となっており、アウディが持つ最新技術を数多く投入しているほか、フラッグシップらしい堂々としたエクステリアが特徴となっている。また、クーペSUVという流行りのスタイリングを先駆けて採用したクルマとしてもお馴染みである。
詳細を見ていこう。
まず、エクステリアで特徴的なのが、八角形の力強いアウディ シングルフレームグリルだ。これには、印象的なインレイが施されおり、標準バージョンでは縦に配置されている。スポーツモデルであるS lineエクステリアパッケージおよびSQ8 TFSIになるとこれがL字型にデザインされるのが特徴となる。これにより、Aシリーズとは明確に区別されていることがひと目でわかる。
そのほか、S lineエクステリアパッケージでは、Sモデルをひと目で区別できるよう、ベースモデルのアンダーライドガード、ドアアタッチメントトリム、ディフューザーにはコントラストカラーを採用し、オフロードモデルとしての力強さを兼ねそろえている。
また、全モデルに共通する要素として、プレミアムな品質をもつ魅力的なテールパイプを備えたエキゾーストシステムが新たに追加される。

ヘッドライトもポイントだ。今回のQ8では、HDマトリクスLEDテクノロジーに加え、レーザーライトを備えたヘッドライトと、フロントエンド上部に水平に配置されたデジタル デイタイムランニングライトを導入している。ちなみにこのヘッドライトは、Q8に初めて採用されたデジタルOLEDリヤライトと合わせて、プレミアムクラスとしての個性をさらに鮮明に打ち出す効果を持つとのこと。機能としてはただ明るいだけでなく、それぞれ24個のLEDと高出力レーザーダイオードから構成され、70km/h以上の速度で作動するレーザーライト機能などを持つ。これにより、ハイビームの照射範囲が大幅に増加する。
リヤにはブラックのハイグロストリムと一体化されたアウディリングを備えたLEDライトストリップを取り入れ、デジタルOLEDリヤライトと組み合わされている。これには、アシスタンスシステムと連携して作動する近接表示機能が組み込まれており、後方から近づいてくる車両が、停止しているQ8の2メートル以内に近づくと、コントロールユニットがすべてのデジタルOLEDセグメントを点灯。後方の車両に接近を知らせる機能となっている。

なお、大型なQ8の足元を飾るホイールは21インチから23インチまで、5種類の新しいホイールデザインが用意されているとのこと。
インテリアもこだわり満載だ。
ベースモデルのシートトリムのステッチには、コントラストカラーのグレーを採用。
ユーティリティも強化及びアップデートされている。例えば、サードパーティ製の人気アプリ(SpotifyやAmazon musicなど)を利用できるようになっているほか、定期的なソフトウェア アップデートと継続的に拡大するアプリの種類により、インフォテインメント システムはさらにパーソナライズすることが可能になるとのこと。

搭載される第3世代モジュラー インフォテインメントツールキット(MIB3)は、市場独自のappストアを利用できるように機能が拡張されるほか、ドライバーアシスタンスシステムに関しては、車両周囲の状況を表示する機能が大幅に充実。アウディバーチャルコクピットは、車線変更警告、他の道路ユーザー(トラック、乗用車、モーターサイクル)との距離警告、交差点アシスト、信号機情報を、フルHD品質でオンライン表示することが可能だ。
また、標準装備の範囲も拡大されることとなっており、従来の装備はそのままなことはもちろん、20インチアルミホイール、リヤビューカメラ、パーク&ハイビームアシスト、コンビニエンスキーなどが標準装備となるとしている。
走りの面も大幅アップデート
サスペンションもアップデートされており、スポーティでありながらプレミアムSUVに相応しい上質な走りも高次元で実現しているとのこと。
なお、さらに高みを目指すユーザーへ向け、オプションで連続可変アダプティブダンピングシステムを備えた電子制御式エアサスペンション(アダプティブエアサスペンションまたはSQ8 TFSIに標準装備されるアダプティブエアサスペンションスポーツ)を選択することもできる。
さらに、オプションのオールホイールステアリング(SQ8 TFSIに標準装備)も選択可能となっており、これを洗濯すると、低速では後輪は前輪とは逆位相に最大5度ステアリングを切る制御が入る。これにより、回転半径が最大1メートル減少し、狭い道での取りまわし性が向上する。大型なボディなので、ぜひ選びたい装備だ。

その一方で、高速走行時には、後輪が前輪と同位相にきるために、快適性と車線変更時の安定性が向上する効果もある。
エンジンラインアップは、45 TDI quattro(複合モードにおける燃料消費量:8.9~8.0L/100km、複合モードにおけるCO2排出量:232~210g/km)を筆頭としている。この3リッター ディーゼルエンジンは、最高出力231馬力、最大トルクは500Nm/1,500~3,000rpmを発生。Audi Q8 45 TDI(複合モードにおける燃料消費量:8.9~8.0L/100km、複合モードにおけるCO2排出量:232~210g/km)は、0~100km/hを7.1秒で加速、最高速度は226km/hだ。
このエンジンに続くのが、50 TDI quattro(複合モードにおける燃料消費量:8.9~8.0L/100km、複合モードにおけるCO2排出量:232~210g/km)。さらにパワフルなこのバージョンは、最高出力286馬力、最大トルク600Nmを発生。このモデルだと、0~100km/hを6.1秒で加速、最高速度は241km/hとしている。
Audi Q8 55 TFSI(複合モードにおける燃料消費量:12.8~12.0L/100km、複合モードにおけるCO2排出量:291~272g/km)は、最高出力340馬力を発生する3リッター直噴6気筒ガソリンエンジンを搭載。最大トルク500Nmは、1370~4500rpmの幅広い回転域で発生するのが特徴で、このターボチャージャー付きガソリンエンジンを搭載するAudi Q8は、0~100km/hを5.6秒で加速、最高速度は250km/hとし、リミッター制御が入る。
Audi Q8に搭載されるすべてのV6エンジンは、8速ティプトロニック、quattroフルタイム4輪駆動、マイルドハイブリッドシステムという構成になる。マイルドハイブリッドシステムは、100km走行あたり最大0.5リットルの燃料を節約するスペックを有しているとのこと。
ちなみに、さらにスポーツ色の強い最強スペックを有する SQ8 TFSIも今回登場する。
ベースモデルのモデルチェンジにあわせて新しいデザインのスポイラー、スポーティな外観のフロントアンダーライドガード、リヤディフューザーなどを一新している。

SQ8 TFSI(複合モードにおける燃料消費量:12.8~12.0L/100km、複合モードにおけるCO2排出量:291~272g/km)が搭載するエンジンは、最高出力507馬力、最大トルク770Nmを発生する4.0 TFSIが搭載され、る8速ティプトロニックとquattroフルタイム4輪駆動システムが組み合わせられる。これは、大きな車体にも関わらず、0~100km/hをわずか4.1秒で済ませるスペックを有しているとのこと。
なお、気筒休止システムも備えているので、燃費にも貢献するパワーユニットになっているのが特徴だ。このスペックをきちんと発揮するために専用のサスペンションを開発しているほか、伝家の宝刀であるquattroフルタイム4輪駆動システムも最適化され、コーナリング性能もより向上している。

足元は、21インチホイールと285/45タイヤを標準装備。また、オプションで21インチおよび22インチホイールに加えて、特別にデザインされた、SQ8 TFSI専用の新しい23インチアロイホイールも設定される。
国内への導入時期や価格などは未定だが、プレミアム&スポーティなSUVを検討しているユーザーは、候補の1台にしてみてはいかがだろうか。