上海空港では今まで見たことがないほどの利用者の少なさ!

インドへ出かけるためのビザ申請に手こずっている間に、中国発の新型コロナウイルスの被害が深刻化してきた。筆者は中国系航空会社を利用し、上海経由でインドのデリーへ出かけるように航空券を手配していたので、飛行機が欠航になるのではないかという心配も重なってしまった。



無事ビザの発給も受け、出発当日は羽田空港より飛行機は定刻で上海へ向かった。

乗客はいつもの中国便に比べれば明らかに少なく、しかもほぼ全員がマスクを着用。しかし、すでに減便措置が始まっていたので、思っていたよりはいるなあといった程度であった。



機内に入るとCAがマスクとビニールの手袋を着用して飛行機へ迎え入れてくれた。機内サービスはほとんどなく、あらかじめミネラルウォーターが各席に用意されていただけで飲み物の提供サービスはなし。機内食は折り詰めに入ったサンドウィッチが出ただけであった。



飛行機は上海浦東空港に着陸。

入国及び乗り継ぎのための審査場入口では防護服をきた地上係員が、機内で渡され記入した問診票(武漢への渡航歴の有無など)を回収していた。問診票を渡したあとは、国際線の乗り継ぎカウンターへ向かうが、搭乗した飛行機で国際線への乗り継ぎをしたのは筆者ひとりだけであった。乗り継ぎカウンターを通過後、上海から新規で搭乗するひとに交じり、手荷物検査場に入る。いつもは多くの利用客でごった返しているのだが、検査場のゲートはほんの数カ所が動いているだけ。



しかも、検査を受けるひとが途切れて暇そうにしている係員までいた。検査を終え搭乗フロアに入ると、飛行機の利用者はほんのわずかで、免税店など空港スタッフばかりが目立っていた。

過去に浦東空港は何回も利用しているが、ここまで利用客がいないのは見たことがない。



多くの人が集まる自動車ショーに影響も出てきそうだ

デリー行きの便は新しいターミナルとなるので、地下を走る連絡電車で移動する。新しいターミナルでは、それまでのターミナルに比べると空港スタッフすらまばらで、人影もほとんどなく、無人に近い印象を受けた。



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搭乗時間になったので、搭乗口に行くとデリーへ向かうひとが集まっていたが、目視で合わせて数十人ほどであった(しかもインドのひとばかり)。搭乗開始の案内も肉声で係員がおこなってもまったく問題がないほど、デリー行きに搭乗するひと以外は周囲にいなかった。



機内に入ると、やはりマスクとビニール手袋を着用したCAが出迎えてくれた。

羽田からの便と同様に、機内サービスはほとんどなし。羽田から上海までよりはるかに長いフライト時間となったが、ミネラルウォーターとサラダ、サンドウィッチが配られただけであった。



機内で記入した新型コロナウイルスに関する問診票を持ち、いざデリーへ上陸。ほどなくして、新型コロナウイルス専用の検疫施設があった。体温チェックと簡単な質問を受けて無事に通過。入国審査場で「どのような経由できたのか?」と聞かれたので、「上海経由できた」と告げると、係員は「China!」と叫んで大慌てしていた。



空港や機内の様子は、ある程度は想定していたが、とくに空港の様子は予想を上回るほどの影響を受けていたのには驚かされた。