国産車でも採用するモデルが増えてきている

EUでは2011年から新しい乗用車に義務化され、アウディやBMWは全車標準、国産車でもレクサス&トヨタ車、ホンダ車を中心に標準化装着やオプションで用意されるクルマが増えているデイライト。



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昼間もライトを点けることで、ほかのクルマや歩行者からの被視認性を高め、交通安全・事故を防止するのに有効だとされている。理屈はわかるにせよ、実際どれぐらいの効果がるのか調べてみよう。



まずEUで義務化されるはるか以前、1970年代からデイライトの点灯を義務化した北欧では、8.3%も交通事故が減ったというデータがある。同じくヨーロッパのドイツでは3.0%、米国でも5%交通事故が減少したとされ、その効果は少なくない。



ファッション性だけじゃない! いま日本車に続々採用の「デイライト」の効果とは



日本国内では、北海道警が2003年に2500の業者を対象に行ったアンケートによると、デイライトを点けることで、人身事故が18.5%減少したという結果も! とくに早朝や日の高いお昼前後の事故が20%以上の減少した点が注目されている。



目立つということは運転マナーなども気をつけたいもの

警察庁が2005年に実施した、昼間点灯に関する調査研究でも、19.2%のドライバーが「昼間点灯は交通事故防止に効果がある」と答えている。また、デイライト運動に積極的な(公社)北海道トラック協会の実践事業者からは、従来多かった事故の第2当事者(過失割合が軽い方)となるケースが、デイライト実践に取り組んでから約30%減少したという報告も。



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一方で、(社)交通工学研究会の「昼間点灯に関する調査研究」によると、「昼間点灯による事故減少効果は明確には見いだせないが、薄暮時において事故の減少効果が多少認められる」という発表もあり、デイライトだけの交通安全効果を数字に表すのは難しいという指摘もある。



ただ、デイライトを点けると他車(他者)からの被視認性が高まるだけでなく、「目立つ存在」=「見られている」という意識が高まるのも事実。「見られている」と自覚することで車間距離が広くなったり、安全速度を守るようになったり、歩行者や合流者に対してやさしくなれたり、シートベルトの着用率や携帯電話の使用マナーがよくなったりと、デイライトを点ける側のドライバーの意識変化もかなりあったという報告もある。それらをトータルで見た場合、デイライトの安全性向上効果はかなり大きいと考えていいだろう。



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