
朗読劇『5years after』ver.11が、5月21日赤坂レッドシアターにて開幕した。
本公演は、3名の俳優が主人公・水川啓人の20歳、25歳、30歳と、彼の人生に関わる様々な人々、計60役を演じ分ける役替わり朗読劇。
本作は3章に分かれており、就職活動をきっかけに自分の夢を見つめ直す20歳、思わぬ出会いから新たな道に踏み出す25歳、さらに思わぬ壁にぶつかる30歳と、人生における転機を5年ごとのタイミングで描く。
3人は各年代の悩みや変化を等身大の演技で見せるとともに、身近に感じられる友人や両親、個性的だがどこかで見たことがある人々を魅力的に演じ分ける。「台本を読む(目を離さない、噛まない)」「椅子から立たない」といったルールの中、お互いに目を合わせることなく、声や気配をもとに芝居を組み立てていく。そのため、同じキャラクターを別のキャストが演じる時は、先に演じたキャストの声をヒントに芝居を寄せていたり、それぞれの個性が出ていたり。各キャストがどう聞かせてくれるかというワクワクも見どころのひとつとなっている。
そして、約60分の本編後は30分間の“反省会”。MCを務める本作のプロデューサー・難波利幸は「60役あるので変なキャラクターもたくさん出てきましたが、稽古から見ているとこの3名が一番変です」とユーモアを交えて3人を呼び込む。
公演の振り返りでは、三好が「B(25歳の水川啓人)を演じる時は、暗黒の不思議ちゃんが悩みどころですよね。難しいのはセバスチャン(ぬいぐるみ)をどう持つか。ト書きに指示がないので、1週間前くらいに見た人を参考にしました。

松本の「今までもセバスチャンと話す時は目を離して良かったんですか?」という質問に、難波は「そうですね。今まで100公演以上やっているのでいろいろなセバスチャンがいました。(セバスチャンが)ものすごく大きかったり、遠くにいたり」と答える。それを受けて森山が「じゃあ例えばお客さんをセバスチャンにしてもいいんですね」と提案して笑わせた。
さらに、堤からは啓人よりもサブキャラクターに対する注文が多いこと、各キャラクターのイメージといった裏話に客席からは大きな笑い声が。細川圭一が手がけた音楽についても触れながら、今回の役作りについて語っていく。2章で松本が演じた「クールな社員」の個性的なポージング、松本が演じたみう(年下彼女)と森山が演じた真希(大人な彼女)、三好が演じた母恵夢(30歳の啓人の彼女)をはじめ、クセが強い人物たちの話は特に大きな盛り上がりを見せた。

そして、三好は「こーてぃ(松本)さんが演じるお母さんが好き。親子の会話を聞いていると泣いてしまうんですよね」とグッとくるポイントを挙げる。

振り返りが盛り上がった結果、この回の質問コーナーは子供時代の思い出を3人が駆け足で語ることに。微笑ましい思い出や作品に絡めた話で客席を笑わせた後、松本は「僕ら前半チームは全部平日で大変ですが、来てくださって嬉しいです。みなさんに喜んでいただけるよう、みんなで作っています。最後まで応援よろしくお願いします」と挨拶。
三好は「いいことはおふたりが言ってくれると思うので、僕からは雑学をひとつプレゼントします。パンの袋を留める水色のあれ、なんていうか知ってます? バッククロージャーって言うんです。おそらく知っている人はほとんどいないので、ドヤ顔で使ってください」と笑わせる。最後に森山が「夜は3人がまた違う役を演じるので、全然違う印象になると思います。ぜひまた遊びに来てください」と締め括った。
<公演情報>
役替わり朗読劇『5years after』ver.11
5月21日(火)~26日(日)
劇場:赤坂レッドシアター
作・演出:堤泰之
音楽:細川圭一
【出演】
■前半チーム 5月21日(火)~23日(木)
松本幸大
三好大貴
森山栄治
■後半チーム 5月24日(金)~26日(日)
今江大地
佐伯亮
南圭介
【チケット】
価格:7,000円(税込・全席指定)
※未就学児不可
公式サイト:
https://no-4.biz/5yearsafter/ver11/