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猟奇的な役に定評ある森田剛とはいえ、ここまで凄惨な場面を撮ったわけ「ヒメアノ〜ル」監督に聞く

2016年5月30日 09時50分 ライター情報:木俣冬
狙った獲物は逃さない恐怖のサイコキラー森田(森田剛)を描く「ヒメアノ~ル」は、漫画原作ではあるが、かなり生々しい。前編では、森田に追いつめられたヒロインが、どれだけ酷い目に遭うかについて話を聞いた。後編では、さらなる衝撃のシーンについて、吉田恵輔監督に聞く。
(*吉田の「吉」は 正式には土に口)
前編はコチラ
(C)2016「ヒメアノ~ル」製作委員会

──森田(役名なので呼び捨てします)の暴力シーンで、生理用品が出てくることは驚きました。
吉田 暴力シーンは数あれど、生理中のシチュエーションを観たことがないと、昔から違和感があったんです。
──なるほど。
吉田 女性にとって1ヶ月に1回あることなのに、そういう描写がまったくないですよね。
──リアリティーの追求?
吉田 リアリティーに関して、僕は、昔からトイレのシーンを撮ることが多いんですよ、女性の。2時間あったらトイレいかない? と思って、無意味にトイレのシーンを挟み込んだりして(笑)。
──疑問を感じることは大事だと思います。
吉田 とすると、作られたキャラクターじゃなくて、こっち側の(観てるほうの)人間と近いんじゃないかと思うんですよ。
──深いお考えによって、リアルとおもしろみと恥ずかしさの混じった画になるんですね。
吉田 気持ち悪い映画にはしたかったんです。暴力シーンはどうしたって偽物じゃないですか。例えば、実際に電車で体を触られたほうが圧倒的な不快感だと思うんです。でも映像ではその感じを映すのは難しい。じゃあどうしたら女性が観て嫌悪感を覚えるくらいの気持ち悪さが出るか考えました。
──あそこは森田剛ファンもさすがに引くんじゃないかと。
吉田 イタリアの映画祭の感触だと、イタリア人もさすがに引いていましたね。ははは! 
──そこまでして誰もやってないことをやることに意義を感じるんですか。
吉田 誰かにあれを先にやられたら、僕は悔しいと思ったでしょうね。自分がこの映画を観客として観に言ったら、このいやな感じ、いいなって感じたと思います。
──殺人鬼や暴力性のある人物の映画はいろいろある中で、生々しくて印象に残りました。
吉田 理想は・・・あまりいい趣味ではないけれど、海外の決定的瞬間みたいな映像や防犯カメラの映像、ああいうものなんです。画像が荒くてよく見えてないものでも、もっとひどいことをはっきり見える画でやっているホラーよりも生々しさがあるんですよね。映っているものは確実に現実だから。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

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