8月25日、「キャラホビ2012」で初お披露目された「シャア専用オーリスCONCEPT」
「機動戦士ガンダム」の人気キャラクター、“赤い彗星”シャア・アズナブルをイメージしたコンセプトカーだ。


2012年10月7日、「第5回MEGA WEBフェスタ in お台場学園祭」で、「シャア専用オーリスCONCEPT」トークイベント&同乗体験会が開催された。

登場したのは、「ガンダム」ものまね芸人の若井おさむとぬまっち。それぞれ、「ガンダム」の主人公、アムロ・レイとその宿敵、シャア・アズナブルのモノマネでお馴染みの芸人だ。

「携帯電話とかDVDプレーヤーとか、発売するのはシャア専用ばかり。地球連邦軍仕様はあってもアムロ仕様のグッズはなかなかない。……でも、僕はシャアに憧れているので、シャア専用オーリスがすごく欲しいんですよ!」
と、実はシャア派だった若井。


「シャア専用の車が発売されると聞いて、ちゃんとブレードアンテナ(ツノ)が付いているかは気になっていたんです。ちゃんと付いててよかった。欲を言えばボンネットにもツノが欲しかったかな」とぬまっち。実はイベントの前日に、シャア役の声優、池田秀一から激励の電話をもらっていたそう。
「シャア専用オーリスのおかげで池田さんとさらなる師弟関係を結べて、ほんとうに感謝ですよ」と興奮していた。


ここで、「シャア専用オーリスCONCEPT」のデザイナー、株式会社トヨタモデリスタインターナショナルの松本雅治、実物大ガンダム立像のクリエイティブプロデューサーでもあり、シャア専用オーリスの開発アドバイザー、株式会社サンライズの堀口滋も登壇。


8月20日にフルモデルチェンジしたオーリスは赤を基調としている。「赤と言えばシャアだろう!」ということで制作が決定した「シャア専用オーリス」。
松本をはじめ、トヨタモデリスタにはガンダムファンが多く、会議の中心になった話題は「もしシャアが車を設計開発するならどうするだろう?」というもの。
なんという楽しそうな会議! ぬまっちもシャアという設定を忘れ、「楽しそうやな~!」と素が出ている。


「シャア専用オーリス」はモビルスーツ(兵器)ぽいことを重視してつくられている。そのため、ルーフにブレードアンテナ(ツノ)を付けたり、リアのマフラーエンドはバーニアを連想させるデザインになっている。

「トヨタマークをすべて外し、ジオンマークに入れ替えています!」
きっぱりと松本。
ガンダムファンとして車の設計を任されたからには、一切妥協することなくつくってやろうというこだわりがハンパない。


「サンライズの打ち合わせで、ザクやシャアのシールをボンネットに貼ったりするのはダメだって話が出ました。家庭の稟議を通すのも大事なんです。奥さんや子どもに話すときに、シャア専用とは言わずに、『なんか特別バージョンらしいよ』って言える車がいいよねって」
そう語る堀口は、トヨタモデリスタにいるたくさんのガンダムファンを見て、感動したそうだ。これなら任せられる! と思ったのだろう。



トークイベントはここで終了。続いて同乗体験会だ。
お客さんのなかから選ばれた、「シャア専用オーリス」同乗体験を見にコースへと出る。
今日が初走行だという「シャア専用オーリス」。
高熱源体、急速に接近中! この動き、モビルスーツ……じゃない「シャア専用オーリス」だ! だんだんと近づいてくる真っ赤なオーリス。わかる、アムロの気持ちがわかるぞ!

カメラで追い切れない。
ぶれる! まわりの記者たちもシャアを捉えようと必死だ。

「プロドライバーの運転がすごかった。シャアを体感したのが3割で、プロドライバーが7割」。同乗体験した人の話に聞き耳を立てる。

と、ここで急遽取材陣も数名乗車体験できることが決定。
「えー、乗りたい方がいましたら……」
ハイハイハイハーイ!

というわけで乗せてもらいました「シャア専用オーリス」。

プロドライバーの運転だからか、直線のコースでも、ちょっと蛇行して走ったり、コースにある噴水の周りをシフトチェンジしまくりのテクニック。
コースを一周回るのは、だいたい1分くらいだと思うけど、感覚的には20秒くらい。
シャアといえば、3倍のスピードでザクを操ることが有名だけど、「シャア専用オーリス」は、スピードじゃなくて乗っている時間が3倍で過ぎていったよ。

そして、「シャア専用オーリス」が走っている姿を見ている堀口さんと松本さんのくしゃくしゃになった笑顔。
コメントをもらおうと近づきかけたんだけど、その笑顔を見たらおれも胸もいっぱいになった、これでじゅうぶんだ。
(加藤レイズナ)