仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは11日、ドイツの経済学者が同国の技術中立政策について「国内産業の衰退を招く」との認識を示したと報じた。

記事によると、ドイツ経済研究所(DIW)の産業政策研究部長であるマルティン・ゴルニヒ氏はこのほど、メディアのインタビューで、「ドイツと欧州は、専門的なニッチ技術と大胆な政策立案を組み合わせることで、中国の産業支配力の拡大を効果的に阻止できる」とし、「ドイツと欧州はこれまでも、他国が技術的に追い抜こうとした際に幾度となく解決策を見出してきた」と述べた。

ゴルニヒ氏は「答えは常に『ニッチ』だ。われわれが大量生産を得意としていると言うのはナンセンスだ」と指摘。ドイツが主導的な地位を取り戻せる可能性があるのは、建設業界におけるロボットなどより専門的な技術が必要とされる用途だとした。

一方で、そのためには、重点技術を特定して推進するというリスクを負う覚悟を持った大胆な政策立案が必要となるといい、ゴルニヒ氏は「これまで自動車業界などで頻繁に採用されてきた、特定の技術を優遇するのではなく成果に焦点を当てるという技術中立政策からは何も得るものはない」と強調した。

ゴルニヒ氏によると、実質的に新技術の開発を阻害し既存技術における既得権益を守ることを意味する「技術中立性」は、特定の技術への投資不足につながる場合、ドイツ産業の衰退を招きかねない。

ドイツはこのアプローチにより、電気自動車(EV)に重点を置いている中国の自動車市場の発展に追いつくことができなかった。ゴルニヒ氏は「かつて中国でドイツ製品が成功していたのは、中国の消費者がドイツ車は自国の車よりも優れているという印象を持っていたからだ。しかし今や、中国の消費者はなぜドイツ製の劣った車に高い金を払わなければならないのかと疑問に思っている」と語る。

さらに、「中国製EVに関税を課したとしても、欧州やドイツの自動車産業を救うことはできないだろう」とし、「EVに関税を課すのは悪夢のようなものだ。それは、企業が何の調整もせずに、低品質のEVを作り続けることを助長することになる。技術進歩を促進するには、競争圧力が必要だ。特に中国との関係においては、競争を重視した貿易政策が必要だ」との考えを示した。

一方で、「欧州は、中国によるダンピングや市場支配戦術を防ぐための他の戦略を策定する必要がある」とし、「一時的な特別関税を課す余地は確かにある。これは経済協力開発機構(OECD)内で認められた慣行でもある」と述べた。(翻訳・編集/柳川)

編集部おすすめ