静岡県静岡市清水区に本社を置く物流会社『鈴与株式会社』は29日、デンマーク・スーペルリーガ(1部)のラナースFCを運営する『Randers FC A/S』の株式を80パーセント取得したと発表した。2026年8月28日付で契約を締結している。


 同社は株式取得の背景・目的について、「本件は当社が長年にわたり支援を行ってきたJリーグクラブ『清水エスパルス』とRanders FCが連携し、両クラブがこれまで培った経営面・競技面・育成面・運営面の知見・ノウハウを共有することで互いに発展を目指すものです」と説明している。

「近年、日本サッカー界においては欧州から高い評価を受ける選手が数多く育ち、欧州主要リーグへの移籍も増加しています。一方で、他国から欧州への移籍と比べると、日本から欧州への移籍では依然として十分に市場価値が反映されていない例もみられます」

「本件では、清水エスパルスやRanders FCの選手をはじめとする多くの選手に、それぞれの成長段階に応じたキャリア形成につながる挑戦の機会を創出していきます。それとともにデンマークを起点として欧州の移籍市場への理解を深めることで、欧州と日本の間における選手移籍をより適正な評価・条件で実現していくことも重要なテーマの一つです」

「また当社は短期的な投資リターンを追求するのではなく、両クラブの持続的な発展のために本件を推進してまいります」

 また、鈴与はラナースをパートナーにした理由についても明かしている。

「Randers FCは、デンマーク王国ラナース市を本拠地とし、同国1部リーグであるデンマーク・スーパーリーガに所属するプロサッカークラブです。競技成績のみならず、地域との強い結びつき、育成重視の方針、持続可能な経営を特徴とするクラブであり、ラナース市民から広く支持される存在として、スポーツを通じた地域コミュニティ形成に貢献しています。こうした地域を大切にしてきたRanders FCの姿勢は、創業以来長く地域社会とともに歩んできた鈴与の考え方と重なるものであり、長期的な関係を築けるパートナーであると判断しました」

 ラナースは2003年に6つの地元クラブが合併して誕生。2度国内カップタイトルを掲げ、欧州クラブ大会にも何度か出場するなど、国内で一定の地位を築いている。現在は、かつて浦和レッズ名古屋グランパスでプレーした元U-21デンマーク代表FWキャスパー・ユンカーが所属している。
編集部おすすめ