◆第108回全国高校野球選手権 第3日 ▽1回戦 有明6―3立命館宇治(7日・甲子園)
春夏通じ初の甲子園に出場した熊本代表の有明が「令和8年熊本地震」で被災した地元にミラクル白星を届けた。立命館宇治(京都)との初戦は6回まで0―3と劣勢。
敗退まであと1死。絶体絶命の状況でも、永田に不安はなかった。1点を追う9回2死満塁。一塁側スタンドから広がった歓声が、バックネット裏、三塁側へと波及する中で「ここは自分が決めるしかないな」と迷いを捨てた。直球を振り抜いた打球は左中間を破る逆転の3点適時二塁打。甲子園の“魔物”を味方につけ、「いろんな方が有明を応援してくれていた。応えられるようにしっかり自分の仕事を全うしようと思った」と胸を張った。
足でも魅せた。次打者の2球目には三盗を仕掛けてミスを誘い、6点目のホームを踏んだ。3点を追う7回2死二、三塁で中前へ運んだ2点適時打と合わせて計5打点の大暴れ。
チームは7月30日に関西入り。同28日の震災に見舞われた直後に地元を離れることになったが、自分たちが“熊本代表”であることを感じる機会は多かった。早朝、恒例の散歩で宿舎周りを歩いていると、通りすがりの人から「頑張って」と声をかけられたことは一度や二度ではなかったという。
宿舎には近所の住人からスポーツドリンクやお茶が、開会式後の移動中には暑さ対策用の飲料の差し入れも届いた。実田聡志主将(3年)は「『熊本、頑張れ!』と大阪に来ても言われる。本当にうれしいし、感謝しています」。高見一茂監督(46)もこの日の朝、宿舎近くのコインランドリーで激励の言葉を受け取り、初戦に臨んでいた。
有明ナインも普段通りのルーチンで周囲の支えに応えてきた。関西入りから間もない今月初旬。大阪府内の宿舎近くでお祭りがあった翌日、西田颯熙マネジャー(3年)ら数人は、空き時間に現場に残ったゴミを拾いに出かけ、「有明高校だよね。
劇的な逆転勝ちでつかんだ甲子園初勝利。次戦へ向けて永田は「まずは1勝できたので、ここから波に乗って2勝、3勝と熊本県に勇気を与えられるように」。想像もできないほどの期待を背負う夏。ドラマにはまだまだ続きがある。(小島 和之)
◆有明(熊本・荒尾市) 1961年(昭和36年)に有明商として開校した私立校。71年に現校名に改称。生徒数617人(うち女子330人)。野球部は97年創部で、部員数74人。主なOBは浅田将汰(元DeNA)。










![Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/41Bs8QS7x7L._SL500_.jpg)
![熱闘甲子園2024 ~第106回大会 48試合完全収録~ [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/31qkTQrSuML._SL500_.jpg)