第108回全国高校野球選手権大会は20日、甲子園で準決勝2試合が行われる。ベスト4の各校は19日、大阪市内などでそれぞれ調整した。

18年ぶりの4強入りを果たした横浜(神奈川)は、村田浩明監督(40)がキーマンに「ケンカができるような選手」を挙げ、闘争心を全開にした“ケンカ上等”のメンタルを求めた。

 夏の頂点まであと2つ。大阪市内で前日練習を終えた横浜・村田監督が、大一番を前にしたチームを鼓舞した。智弁和歌山戦のキーマンを問われると、「ケンカができるような選手。もう暴れるような、アグレッシブに激しく(プレー)できるような選手がキーになってくる」と、V経験校同士の一戦を心待ちにした。

 脱・受け身で勝負する。今夏は優勝候補として順当に勝ち上がってきたが、指揮官の捉え方は違っていた。「甲子園に来て球を見たりとか、ちょっと受け身になっている試合が結構多くて。うちらしい試合ができていなかった」。自身も初体験となる夏の準決勝以降は、ワンプレーが勝敗を分ける。「後手に回ってしまったら勝負って絶対に勝てない。明るく、楽しく、激しく、そして圧倒していく。

そこまでいこうと(選手には)話をしています」と熱っぽく語った。

 初戦の沖縄尚学戦前には、「ボクシングのような試合になる」と相手の出方をうかがうロースコアの展開を予想した。今回は対照的に闘争心をむき出しにし、“ケンカ上等”のメンタルでグラウンドに立つことをナインに求めた。選手もその思いに呼応し、エース・織田は、「自分にはやってきたものがある。全てをさらけ出せるように」と気合十分。主将の小野舜友内野手(3年)も「ここまで来たら、もう意地と意地のぶつかり合い。負けるつもりはない」と息巻いた。

 両チームのマッチアップは夏の甲子園では初めて。センバツでは1994年と2025年にあり、1勝1敗の五分だ。「特別な試合という感じは全くない。優勝するという気持ちも、もちろんあるんですけど、目の前の一戦をしっかりとどう戦うか。その積み重ねが最後、優勝にたどり着けると思っている」と村田監督。

信頼する選手たちと築いてきた“負けない野球”で、まずは決勝進出をつかみにいく。(小島 和之)

 ▽94年センバツ2回戦(3月31日)

智弁和歌山

102 200 014|10

000 002 000|2

横  浜

(智)笠木、松野―井口

(横)矢野、横山―若杉

[本]井口(智)

 【VTR】智弁和歌山は横浜のエース・矢野英司(元横浜)を序盤から攻め、3回までに3点を挙げてKO。計11安打10得点と圧倒した。横浜は3~5番に斉藤宜之(元巨人)、紀田彰一(元横浜)、多村仁(同)が並ぶ強力打線だったが、2得点に終わった。

 ▽25年センバツ決勝(3月30日)

智弁和歌山

010 000 021|4

102 006 20×|11

横  浜

(智)渡辺、中井、宮口、若井、田中―山田凜

(横)織田、片山、奥村頼、山脇―駒橋

 【VTR】横浜は2年生ながら1回戦から全て先発してきた織田翔希が、6回途中1失点と決勝の舞台でも試合を作った。打線は、3番の主将・阿部葉太(早大)が3回に勝ち越しの2点二塁打を放つなど、4安打3打点と活躍。19年ぶり4度目の優勝に貢献した。

編集部おすすめ