広島駅の名物グルメとして名高い「むさし」のお弁当。多くの人が駅弁と聞くと、冷めても美味しく食べられるよう工夫されたものを想像するかもしれません。
広島駅で購入した「若鶏むすび」は、価格1250円、981kcal。おにぎり2個に大ぶりの唐揚げ3個、ソーセージ、枝豆、キャベツ、オレンジという、非常にシンプルな布陣です。しかし、提供時にほんのり温かい時点で、一般的な駅弁とは一線を画していることがうかがえます。
フタを開けてまず目に飛び込んでくるのは、思わず二度見してしまうほど大きな唐揚げです。そのサイズ感に「これ、本当に駅弁なの……?」と驚かされます。
まずはおにぎりから。昆布のおにぎりを一口食べると、その完成度の高さに再び驚きます。お米はふっくらとしていながら一粒一粒がしっかり立っており、押しと引きのバランスが絶妙。おにぎり単体でも十分に美味しいのですが、おかずと一緒に食べても決して負けない存在感があります。
続いてキャベツです。正直、筆者はキャベツといえばマシマシ系ラーメンで食べるものという認識なので、よく分かりません。
そしてソーセージへ。正直「普通でしょ」と思って何気なく食べたのですが、これが予想外でした。ジューシーさがあり、噛むとしっかり旨味が広がります。「何かがおかしい、この弁当」と感じ始めたのは、このあたりからでした。
主役の唐揚げは「完全にカンスト」レベルそして主役の唐揚げです。これは本当に驚きました。衣はガリッと香ばしく、スパイスもしっかり効いています。駅弁の唐揚げとは思えない完成度です。ハッキリ言います。現時点で筆者の中では「駅弁唐揚げ日本一」です。完全にカンストしています。
もうひとつのおにぎりは、真ん中に何か乗っています。食べてみると梅干しでした。この梅干しも秀逸です。しっかり酸っぱく、塩味も絶妙。ご飯のおかずとして過不足ない仕事をしてくれます。
それにしても、この唐揚げは何なんでしょうか。美味しすぎます。筆者は、おろしニンニクをドン引きするほど入れ、ガリッガリに揚げた唐揚げ原理主義ですが、それでもこれは別格でした。ちょっとバグっています。外出先だったのでマヨネーズがなくて本当に助かりました。もしあったら、コンビニへパックご飯を買いに走っていたかもしれません。
ここで一度キャベツをいただいて口の中をリセットし、ラストスパートです。
ソーセージに梅おにぎり。はい、甲子園出場です。このソーセージは噛み応えが強めなのですが、おにぎりのお米自体が「優しい顔をしながら強い」ので、最後までしっかり受け止めてくれます。唐揚げとの組み合わせでも同じでした。一般的なお弁当より顎を使う食感だからこそ、それぞれの具材とのバランスまで計算されているように感じます。このお弁当、ディテールまで本当によくできています。オレンジは健康そうだったので、あまり印象に残りませんでした。
あと、読者のみなさんに聞きたいのですが、このお弁当についてくる「塩」は、どこで使うのが正解なのでしょうか。
広島駅の「むさし」で見つけた「若鶏むすび」は、一見すると普通のお弁当なのに、食べると駅弁の概念を覆してくる一品でした。
ただ981kcalも心配ご無用です。この日の夜は、筆者が愛する広島つけ麺店で50辛に天かす、おろしニンニクダブルのトッピングをすると心に決めていました。ほぼ野菜です。

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