【夏の甲子園】決勝が同点で終わったら 10回からのタイブレークと球数のルール

第108回全国高等学校野球選手権大会は、8月21日の休養日を挟んで8月22日午前10時から決勝を迎える。9回を終えて同点だった場合、試合はどう進むのか。

決勝も10回からタイブレークが適用され、無死一・二塁から始まる。走者が誰になるかも規則で決まっている。
決勝当日に押さえておきたいルールを、日本高等学校野球連盟の特別規則から整理する。

※以下、規則の内容は2026年版の高校野球特別規則による。2026年8月20日時点。

決勝も10回からタイブレーク

高校野球特別規則は、タイブレーク制度を採用する大会を列挙している。全国高等学校野球選手権大会は地方大会を含めて対象であり、決勝を除くという規定は置かれていない。決勝も同じ扱いになる。

適用されるのは、9回を終えて同点の場合。10回から無死一・二塁の状態で攻撃が始まる。

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打順は9回終了時から引き継ぐ。リセットはされない。

走者2人は自動的に決まる。

10回の先頭打者の前の打順の選手が一塁走者、その一塁走者の前の打順の選手が二塁走者となる。チームが走者を選べるわけではない。

イニングに入る前に、審判員と両チームで塁上の走者に誤りがないかを確認する。
その確認が済んだ後であれば、守備側は選手交代と守備位置の変更、攻撃側は代打と代走を出すことができる。

15回を過ぎても試合は続く

タイブレークに入った後、15回を終えても決着がつかない場合は、そのまま試合を続行する。回数の上限は設けられていない。

ただし、1人の投手が1日に登板できるイニング数は15イニング以内と定められている。16回以降も試合が続く場合、初回から投げ続けていた投手は交代することになる。

試合の決着を早めるための制度でありながら、上限を設けずに続行する。そのうえで投手の登板イニングだけを制限する。回数制限と投手保護を切り分けた形になっている。

無死一・二塁から始まる以上、得点が入る可能性は通常の回より高い。実際には長く続かずに決着することが多い。

それでも決着しなかった場合の扱いまで、規則は定めている。

記録の扱いも決められている

タイブレークでは走者が自動的に置かれるため、記録の扱いにも規定がある。

【夏の甲子園】決勝が同点で終わったら 10回からのタイブレークと球数のルール

自動的に出塁した2人の走者は、投手の自責点としない。投手が背負った走者ではないためである。同じ理由で、この2人の出塁記録も付かない。

一方で、その走者が盗塁を決めれば盗塁が記録され、得点すれば得点として記録される。残塁も同様である。2走者を還した打者には打点が付き、併殺打も記録される。

完全試合は認められない。走者が最初から塁上にいる以上、成立しない。無安打無失点試合は認められる。安打を許していない状態は成り立つためである。

制度上の走者と、プレイで生まれた記録を切り分ける。

細かいが、記録として残すうえでは重要な線引きになる。

雨で中断した場合は継続試合

決勝当日の天候が崩れた場合の扱いも決まっている。

選抜大会と選手権大会では継続試合を採用する。天候などで球審が試合の途中で打ち切りを命じた場合、行われた回数に関係なく、翌日以降に勝敗が決するまで試合を続ける。中断した場面から再開する形である。

再開時の出場選手と打順は、停止したときと同一にしなければならない。ただし規則で認められる交代は可能である。
停止した試合に出場し、交代で退いた選手は継続試合に出場できない。

再開前には、確認のためオーダー用紙の交換を行う。停止時の出場選手を記載し、交代で退いた選手には名前の上に二重線を引く。

なお、選手権大会では得点差によるコールドゲームは適用されない。点差が開いても、9回まで、あるいは決着がつくまで試合は行われる。

球数は1週間500球以内

投手の登板には球数の制限もある。1人の投手が投球できる総数は、1週間で500球以内と定められている。

対象期間には、都道府県大会などとそれに連続する大会日程が含まれる。降雨などでノーゲームとなった試合の投球数も、500球にカウントされる。

500球に到達した場合、その打者の打撃が完了するまでは投球できる。次の打者から交代となる。降板した投手は、その試合ではもう投げられない。

試合前には、大会本部からそれまで1週間の各投手の投球数を記したシートが両チームに配布される。
試合後にも公式記録で球数を確認する。球数を把握する仕組みが、試合の前後に置かれている。

決勝は8月22日午前10時

決勝は8月22日午前10時に始まる。前日の8月21日は休養日にあてられている。

9回で決着すれば、これらのルールが表に出ることはない。ただ、同点のまま10回に入れば、無死一・二塁から試合が動く。

誰が走者に立つかは、9回の打順で決まっている。

タイブレークも球数制限も継続試合も、目的は共通している。試合の決着をつけることと、投手の負担を抑えること。この2つを両立させるために、細かい規定が積み重ねられてきた。

ルールを知っていると、9回の攻撃が終わった時点で次に何が起きるかが見える。決勝を見るうえでの、ひとつの視点になる。

※規則の内容はいずれも2026年版の高校野球特別規則による。2026年8月20日時点。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部
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