結成は1992年。大阪出身のTさん姉妹が、「おばあちゃんをわらかそ思て」(談:白やん)、オーディションを受けるために、即席でお笑いコンビを組んだ。
「妹は色黒で濃い〜顔立ち。私は色白で和風な顔立ち。こない似てへんなら、それをコンビ名にしたらええんちゃう?」と決まったのが「白やん・黒やん」というコンビ名である。しかも、受けたオーディションは、奇しくもオセロと同じ松竹芸能! 当時の2人の「台本」を入手したので、一部を披露したい。
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黒「この人、これでも私の姉なんですよ。私より年上!!」
白「似てないでしょー、この肌の色!」
黒「ほっとけやっっ!」
白「この子、16才で、わし20才なんです」
黒「ちょぉ、わしって何よ、わしって。それが20才の一人称か?」
白「えーやん。『わたし』って3文字やけど、『わし』は2文字やねん。3文字もしゃべったら、口もったいないやん」
黒「『うち』じゃあかんの?」
白「……。あんたも20才になったらわかる」
------------------------------------(中略)
黒「自分そんなんやから男居らんのやッ」
白「そら居らんけど」
黒「姉ちゃん、ナンパされたことないんとちゃうん?」
白「あー、あるある」
黒「(びっくりして)うそぉ」
白「この前やぁ、夜11時くらいかなぁ、ミナミで1人で歩いてたら、ほんだら、男の人が2人近づいてきてや、『自分1人?』て。
黒「補導やっっっ!」
白「最近のナンパは用心深いなー思て、感心したで」
黒「ちゃうんや。それは補導なんや。なんやねん自分、20才にもなって補導なんかされてっ」
白「あー…」
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「白やん・黒やん」は書類・台本の選考を通過、ネタ見せまで行ったものの、あえなく落選。もともとオーディション用の即席コンビだったわけだし、「よく考えたらきょうだい仲も良いほうじゃない」(白やん談)うえ、何より「2人の笑いの方向性が違う」ということで、夜中に神社で話し合い、涙ながらにコンビ解散を決定したという。
当時のことをオセロが所属している松竹芸能・総務部人事課に聞いてみたところ、
「まっっったく記憶にございません。申し訳ありませんが…」との答えが。応募者の中には、白&黒コンビは、よくあるパターンなのかという問いにも「いやぁ、あまりないですけど、覚えてないですね〜〜〜〜。(オセロと同時期なのは)まぁ偶然でしょうね」。
ちなみに、「白やん」は今、雑誌編集をしており、「黒やん」は大阪で主婦をしている。(田幸和歌子)