黒い歯ブラシで白い歯を
ご覧のとおり、ブラシ部分まで全部「真っ黒」の歯ブラシ。磨き心地もなかなかいいですよ。
ドラッグストアの歯ブラシ売り場で、あまり見かけない色味の歯ブラシを発見した。

黒いのだ、黒。
手で持つ柄も、ブラシ部分も。

通常、歯ブラシといえば、まず柄(ボディ)は白っぽい色か、ブルーやピンク、パステル系のグリーンやイエロー、もしくは透明であっても、要は「明るい」色合いのもの。もちろんブラシ部分は、白っぽいか透明なものベースに、ブルーやピンクを差し色に、というのがほとんどだろう。

そんななか、黒。繰り返すが、柄もブラシ部分もだ。

おそらく、「白い歯」というところから連想させる、清潔っぽいイメージから、歯ブラシとは、上に挙げたようなカラーリングに落ち着いているのだと思われる。


それなのに、黒(3度目だ)。柄もブラシもだ。

なぜ、歯ブラシが黒いのか。
この黒い歯ブラシ「フレッシュ ブラック ハブラシ」の発売元、株式会社ジャックスにたずねてみた。
「ブラシの用毛に、コロイド状にしたプラチナを練り込んであるんです」
何かを練り込んだことでブラシの毛が黒くなる、というわけでは決してないようだが、この、「プラチナコロイドセラミックス入り」というところが、まず、通常と異なる色の「黒の特殊毛」歯ブラシとなった理由のひとつであるようだ。
もっとも、
「売り場での見栄えや、手に取っていただいたときのインパクトなども、視野に入れています」
とのことで、白っぽいか、明るい色の並ぶ中での「黒」は、確かに目をひく。

白い歯のために、黒いもので磨く、というどこか逆説的な感じも、インパクトある。

この「フレッシュ ブラック ハブラシ」、実は発売から丸2年ほどたっている商品なのだが、黒い歯ブラシ自体は、もっと以前からあったのだという。
2年前にこの名称にし、展開したところ、売り上げが格段に伸びたのだということだ。

もちろん色だけでなく、柄にすべりにくいラバー加工がほどこされていたりするなど、機能的な特徴もいろいろある。
なかでも特徴的なのが、「水だけでも磨ける」という点だ。
パッケージにも、「歯垢除去に黒の力!」「水だけでも実感!」と、大きくうたわれているし。

あえて、「水だけで」とうたうのも、この「プラチナコロイドセラミックス入り」の「黒の特殊毛」に秘密があるようなのだが、そのへんの細かな点については、「企業秘密」の類にはいるようで。

ともかくも、この黒い歯ブラシ、柄の差し色がブルーやピンクなど各種あるので、家族3人ぶんそろえてみようかと。
いや、「黒い三歯ブラシ」って、ちょっと言ってみたかっただけなのですが。
(太田サトル)

(株)ジャックスHP