
この先、大地震に遭うことはあるのか。いつ、どこで大地震が起きるのかを正確に予測することは不可能。でも確率なら分かる。文部科学省地震調査研究推進本部の「地震ハザードステーション」では、今後30年の間に大地震が起こる確率を公表している。日本全国を地図上で約1km×1kmの小さなマス目に分けてあり、自分の街をクリックすると、今後30年間に震度6弱以上、震度5弱以上の地震が起こる確率が分かるのである。断層の位置や地盤の固さなどからはじきだした科学的な数値だから、かなり信頼できると思っていい。
東京の筆者宅ではどのくらいか。早速調べてみると、震度6弱以上10.7%、震度5弱以上99.1%。筆者は一度だけ震度5弱を体験したことがあるが、天井の一部が崩れ身の危険を感じた。できれば二度と味わいたくない。
気になるのは、同じ東京圏でも地域によって大きな差があること。マンション開発全盛のある沿岸地域では震度6弱以上26.6%、震度5弱以上99.9%。一方、東京・埼玉都県境のある地域では震度6弱以上1.8%、震度5弱以上79.1%。こんなに違うのである。その他、日本のいくつかの地点を調べた結果が上の表。九州は全体的に数字が小さい。
この数字、一般市民はどんなふうに使えばいいのか。サイトを運営する防災科学技術研究所に聞いてみた。
「一般市民の方がどのような使い方をしているのかは、こちらでも知りたいところですが、自分の住んでいる地域が他の地域と比べてどの程度揺れやすいかなどを知ったり、考慮する地震の種類を変えて表示させることにより、どんな地震に備えるといいのかがある程度わかると思います」
揺れの大きかった新潟県柏崎駅を調べてみると、震度6弱以上5.3%。数字が小さくても安心できるわけじゃなさそうだけど、自分の街の数字、知っておいても損はない。
(R&S)
・「地震調査研究推進本部 地震ハザードステーション」HP