羽アリを大量に食べると酔っ払う?カモメが千鳥足に…英国の港町...の画像はこちら >>



 カモメが、群れをなして飛来するアリを貪り食うことで酩酊状態になり、街中をよろめき歩き、交通を妨げることさえあるという。鳥類学者によると、この奇妙な行動は英サフォーク州の海沿いの街ローストフトやオールバラなど一部地域で確認されており、今年の猛暑の中、アリを腹いっぱい食べた後にふらふらと歩くカモメが目撃されている。



 カモメたちは、新しい巣を作るため羽アリが大量発生する、毎年恒例の時期を狙っているものの、専門家はこの大食いに予期せぬ副作用が伴う可能性を指摘。英国鳥類学トラスト(BTO)のヴィオラ・ロス=スミス博士によると、アリは脅威にさらされると防御機構としてギ酸を放出するため、これを大量に摂取すると鳥たちに一時的な影響が出る可能性があるそうだ。



 ロス=スミス博士は、「アリはギ酸を生成しますが、これは軽度の毒素であるため、カモメは少しふらつき、酔っているように見えることがあります。仮説としては、ギ酸が人間に対するエタノールと同じような影響をカモメに与えているということです」と説明する。



 羽アリは7 月中旬頃に最もよく見られ、この時期に女王アリが地下から現れて交尾や新しい巣の建設のために空へ飛び立つ。最近の暖かい天候はアリの大群が発生するのに理想的な条件を作り出しており、カモメたちにとっては食べ放題のビュッフェのような状況となっている。



 一方、この説はまだ科学的に証明されておらず、他の説明の可能性も残されているとロス=スミス博士は強調した。



 「現時点ではあくまで仮説に過ぎません。餌に気を取られすぎて周囲に注意を払えていないのではないか、あるいは餌の多さに圧倒されているのではないかという説もあります。ただ、道路を歩くカモメの群れや、歩道でよろめきながら車の邪魔をしている姿は確かに見られます。普段は人間を恐れない大胆な鳥たちです。誰かがこの仮説を検証し、ギ酸がカモメを酔わせているのかどうか確かめてくれたら本当に嬉しいですね」



 こうした異例の光景にもかかわらず、警戒する理由はないとして、ロス=スミス博士は、「カモメたちはこの機会を利用して昆虫の タンパク質を貪り食っているのです。

自然の成り行きに任せておけばよいのです」と続ける。



 また、一般市民に対し、アリを食べてぼんやりしているだけのカモメはそっとしておき、明らかに怪我や病気の場合にのみ、動物保護団体などに相談するよう呼びかけた。



文:BEST T!MES編集部

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