「夫が亡くなった後も、義母の介護を続けてきたのに……」
法定相続人ではない“長男の妻”は、遺産を受け取ることはできないのでしょうか。
今回は、『事例でわかる 失敗しない相続対策入門』(税理士法人チェスター 監/円満相続を支援する士業の会 編/株式会社エッサム 著/あさ出版)から、介護と相続をめぐるリアルな事例を抜粋して紹介します。
姑を介護していた妻は相続人になれる?
▼亡き夫の母との同居を続けたEさん
長男の妻Eさんは、結婚当初から夫の母と同居していました。夫には弟と妹がいましたが、遠くで暮らしていたため、Eさんは夫に先立たれてからも、残された姑との同居を続け、姑が亡くなるまで介護を続けたそうです。Eさんは法定相続人ではありませんが、せめて介護した分の見返りが欲しいと感じています。Eさん夫婦に子どもはいません。
相続人以外の親族に認められる金銭請求権がある
法定相続人でなくとも、被相続人の介護や看護などを無償で行った場合、遺産を相続した人に対して特別寄与料と呼ばれる金銭の支払いを求めることができます。無償で介護や看護などを受けると、外部サービスなどの利用料金を支払わずに済むため、その分、被相続人の財産の維持に貢献したと考えられるからです。
相続人に対し金銭請求権があるのは、「被相続人の6親等以内の血族」または「被相続人の3親等以内の姻族(配偶者の兄弟姉妹など)」の範囲に入る「親族」と定められています。
親族ではない家政婦や事実婚の配偶者などは認められません。Eさんの場合、被相続人(姑)からみて夫は1親等ですから、この親族に当てはまるわけです。
特別寄与料の額は法律で定められてはおらず、被相続人に対する寄与の期間、程度や遺産の額などの事情を考慮して当事者同士で協議して決めます。
『事例でわかる 失敗しない相続対策入門』(税理士法人チェスター 監/円満相続を支援する士業の会 編/株式会社エッサム 著/あさ出版)
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