スマートフォンの普及で、固定電話はほとんど使っていないという人は多いと思います。使わなくても基本料金はかかっているので、年間2万円程度無駄になっている可能性があります。
そこで本記事では、固定電話を解約した場合のメリットとデメリット、判断のポイントをわかりやすく解説します。
固定電話を解約するといくら節約できる?
固定電話の費用は契約内容によって異なりますが、主に次のようなコストがかかっています。
基本料金
通話料
オプション料金(ナンバーディスプレイなど)
一般的な加入電話の場合、基本料金は月額2,000円前後が目安となります。全く通話をしていなくてもこの基本料金は発生するため、年間では約2万4,000円の固定電話料金を支払っている計算になります。
こうした費用は固定費であるため、解約しない限り継続してかかり続けます。5年で約12万円、10年では約24万円と考えると、見過ごせない支出と言えるでしょう。
固定電話を解約するメリット
固定電話を解約するメリットはコスト削減だけではありません。
○*不要な営業電話や迷惑電話を減らせる
固定電話は営業電話や迷惑電話のターゲットになりやすいため、解約することで勧誘、セールス、詐欺などの電話に遭遇する機会が減り、精神的な負担や時間の浪費が解消されます。
○*管理の手間が減る
スマートフォンと固定電話の両方を使っていると、電話番号が2つになり、どの契約にどの番号を登録したのか把握しづらくなります。その結果、各種手続きや連絡の管理が煩雑になります。固定電話を解約してスマートフォンに一本化すれば、連絡の取りこぼしを防げるだけでなく、管理の手間も軽減されます。
固定電話を解約するデメリット
一方で、解約にはデメリットもあります。後悔しないように事前に確認しておきましょう。
○*登録変更の手間が生じる
固定電話の番号をさまざまな契約の連絡先に登録している場合、変更手続きを行わなければなりません。これを怠ると、サービスが利用できなくなったり、本人確認ができなくなったりします。
解約する前に、銀行やクレジットカード会社、証券会社、生命保険会社、役所、勤務先、学校など、固定電話を登録した先をリストアップしておくことをおすすめします。
○*信用面で不利になる場合がある
個人事業主など、ビジネスを行う上では、固定電話番号が信用の一つの指標と見なされることがあります。ホームページや名刺に携帯番号しか記載されていない場合、「事業の実態があるのか」と疑われる可能性も否定できません。
○*FAXが使えなくなる
FAX付きの電話機を使っていた場合は、解約することでFAXも使えなくなります。PDFやメールで済む場合は問題ありませんが、業務上どうしてもFAXでのやり取りが生じる場合は代替手段を考えなければなりません。
その場合は「インターネットFAX」の利用を検討してみるといいでしょう。インターネット回線を通じてFAXの送受信を可能にするオンラインサービスで、パソコンやタブレット、スマートフォンがあれば利用することができます。
○*非常時の連絡手段が減る
災害時や通信障害などで携帯電話がつながりにくくなった場合、固定電話が連絡手段として役立つことがあります。
○*通話料金が高くなる場合がある
固定電話で通話する機会が多かった人は、携帯電話に一本化することで、結果的に通話料金が高くなる場合があります。携帯電話を定額プランする、無料通話アプリを利用するなど、対策を取りましょう。
また、公共機関などで使われることが多い「ナビダイヤル」は、固定電話からかけるより携帯電話からかける方が料金が高くなります。
解約するかどうかの判断ポイント
固定電話を解約するかどうかは、デメリットを解消できるか、または代替手段でカバーできるかが判断のポイントになります。
たとえば、次のように一つひとつ確認してみましょう。
○*登録変更の手間が生じる
→数年前から固定電話では登録していない。
→登録変更の手間は受け入れる
○*信用面で不利になる場合がある
→ビジネスはしていないので問題ない
○*FAXが使えなくなる
→FAXを使うことはない
○*非常時の連絡手段が減る
→代替手段を考える
○*通話料金が高くなる場合がある
→そもそも固定電話を使っていない。
→無料通話アプリを使っている。
このように、解約した時のデメリットがほとんどない、あるいは代替手段で補えるのであれば、固定電話を解約しても支障はないと判断できます。
解約以外の選択肢もある
固定電話には、従来の加入電話(アナログ回線)に加えて、インターネット回線を利用した「ひかり電話」があります。
※NTT東日本によると、2026年5月1日以降は加入電話サービスの新規販売を順次終了し、さらに2027年3月31日以降には同サービス自体も段階的に終了するとしています。
「固定電話はあまり使わないけど、完全に解約してしまうのは不安」という方は、ひかり電話に切り替えることで電話料金を節約できます。ただし、インターネット回線が不要な場合は、総支払額は多くなってしまう点は注意が必要です。
一方で、すでにインターネットを利用しているものの別契約になっている場合は、この機会にひかり電話とセット契約に見直すことで、通信費全体を抑えられる可能性があります。固定電話をどうするか迷っている人は、解約だけでなく、こうした選択肢も含めて検討してみるとよいでしょう。
石倉博子 いしくらひろこ ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。 この著者の記事一覧はこちら











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