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阪神・藤浪 「中継ぎ拒否」し、相手エースと呉越同舟の目算とは...の画像はこちら >>

 大器晩成ともいわれるが・・・。阪神・藤浪晋太郎投手(27)がいよいよ正念場を迎えている。

オフに行われた契約更改交渉では、1100万円減の年俸4900万円でサイン。2016年の1億7000万円から6年連続のダウン提示が続いていることで「正直クソっ!て思いもあります」と結果を示せない自身のふがいなさを嘆く場面もあった。(年俸は推定)

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 さらにチーム内外の注目を集めたのは次の発言だった。

「チーム事情的にも厳しいのはよく分かっているが、先発をやりたい。エゴを通せないようなら、中継ぎでも中途半端、大した成績を残せないと思っている」

 今季はプロ9年目にして初めて開幕投手の大役を務めた。3月26日に神宮でヤクルトと行われた試合に5回5安打2失点。

しかし、その後は失速。不振で4月下旬に二軍降格、シーズン途中は中継ぎ起用される場面もあったが、21試合で3勝3敗、防御率5・21と「居場所」は相変わらず見つからなかった。

 先発直訴が厳しい道のりであることも自覚している。現在虎の先発投手陣は最多勝を獲得した青柳に加え、2年連続2桁勝利の秋山、ガンケル、伊藤将、西勇ら充実のラインアップ。さらに及川、アルカンタラも先発に転向予定とあって、枠はあふれ返っている。一方、リリーフ陣に目を転じれば、手薄なことは否めない。

ここ2年間はリリーバーとして試合に出ることが多かった藤浪も重要なポジションであることは自覚している。

 それでも先発にこだわりたい理由はなぜか。

 「自分が野球やっている中で先発の勝ちが一番気持ちがいい瞬間だから」と原点回帰の意味でも先発を直訴している。

 恵まれた体格から虎のエース候補として期待を集め続けてきた藤浪も来季はプロ10年目を迎える。なかなかチームで結果を残せない現状に、近年ではトレード候補にささやかれることもしばしば。160キロを超える直球は最大の武器でありながら、課題の「制球力」を身に着けない限り、プロとしては厳しくなる一方だ。


 オフは巨人のエース・菅野が主催する自主トレに参加することも話題となっている。GTといえば言わずとしれた長年の宿命の相手として知られる。その相手エースに頭を下げてまで、投球の極意を学ぼうというのだ。決死の覚悟の先発直訴は果たして実を結ぶのか。プロ10年目の藤浪の「挑戦」の行方に注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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