尾田の盗塁死は確かに痛かったが…(C)産経新聞社

 勝てる流れを自ら手放してしまった。

 中日は4月29日のDeNA戦で2-4の惜敗。

前カードから続いていた連勝が「4」でストップした。

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 記録的な低迷から息を吹き返し始める中、この負けが文字通り「小休止」になると良いのだが……。

 どうしても挙げざるを得ないのが、9回の尾田剛樹の盗塁死だ。2点を追う9回、中日は1死一、三塁と相手の守護神・山崎康晃を攻め、打者・村松開人の2球目に一塁走者・尾田がスタート。捕手・松尾汐恩の鋭い送球に、二塁ベース手前で屈した。

 尾田は同点のランナーとして代走起用された。試合後の談話を総合すると「1球待て」の後、当該投球から「グリーンライト(行ける時に行って良い)」に切り替わったという。山崎康が滅多に牽制をしない投手というのはあるが、それならより確実に進塁を試みるべきだった。

 プロは同じ失敗をしたら生き残れない世界のはずだが、尾田は何度もチャレンジしては守備・走塁で大きな失敗を繰り返している。厳しい言い方をすると「学習」「勉強」の時期は終わったと言わざるを得ない。

 ただ、敗因を尾田のみに背負わせるのは違う。

 先発の櫻井頼之介は、援護点をもらった後に失点するのを2回繰り返してしまった。

150キロに届く速球と変化球のコンビネーションが冴える一方、下位打線に仕事をさせたのは反省点だ。ルーキーとはいえ、今回でもう4度目の先発を終えている。自らの力で初勝利とローテ入りを果たしてもらいたい。

 4番の細川成也は2本の安打を放ち、先頭打者で登場した9回にはフェンス直撃の二塁打と反撃ムードを作り上げた。打率を.326まで上げ、あとは本塁打が出ればという状態まで持ってきた。

 一方で、走塁面では「次の塁を奪いきれない」点が散見された。初回のジェイソン・ボスラーの適時打で一塁から三塁へ、9回の鵜飼航丞の外野フライで三塁から本塁へ、それぞれ進むことができなかった。細かい部分であり、適切かつ迅速な状況判断が求められるが、常時出場する選手だからこそ、もっと技術を磨いてもらいたい。

 勝てそうな試合が「負けるべくして負けた試合」になったのは、チーム全体の責任だ。借金10からの逆襲は並大抵のことではないが、ベンチにいる者が各々のタスクをこなして、上を目指していく姿を見せてくれれば幸いだ。

[文:尾張はじめ]

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