ビートたけし

 タレントのビートたけしが、放送開始から26年間、ナビゲーター役で出演してきたフジテレビ系のバラエティー番組『奇跡体験! アンビリバボー』を3月いっぱいで降板することを9日、ニュースサイト「デイリー新潮」が報じた。

 記事によると、同番組の視聴率が低迷する中、制作費を見直さざるを得なくなり、たけし側にギャラの値下げを持ちかけたものの、交渉がまとまらなかったことが降板の原因だという。

たけしの降板に伴い、スタジオの進行役だった女優の剛力彩芽もあわせて降板。レギュラー出演者ではお笑いコンビバナナマンだけが残り、番組自体は4月以降も継続するという。

「たけしはVTRの合間に少ししゃべるだけで、出演料は1本あたり300~400万円と言われていた。フジとしても出演料の見直しを提案しただろうが、報道を見る限りそれは反故されたのだろう。一方、剛力に関しては、レギュラーに起用した段階では大手芸能プロに所属していたが、今は独立して個人事務所で活動。レギュラー起用を続けても、フジにとって何のメリットもないだけにたけしの巻き添えでコストカットの対象に。

剛力にとってはかなりのダメージとなってしまうはず」(テレビ局関係者)

 以前は在京の民放キー局でレギュラーを持っていたたけしだが、22年3月に『新・情報7DAYS ニュースキャスター』(TBS系)を卒業。今回の降板で残すレギュラー番組は『世界まる見え! テレビ特捜部』(日本テレビ系)と『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)の2本のみとなってしまった。

「残る2本のレギュラー番組のうち、『まる見え!』は9~10%台、『TVタックル』は6%台で、同時間帯の裏番組と比べても視聴率は高い方。とはいえ、今後、両番組とも制作費について見直されることになりそうで、さすがに、たけしに1本300~400万円のギャラを支払っていてはコスパが悪過ぎる。ここに来て、以前よりもギャラにシビアなことが報じられているたけしだけに、減額交渉に応じるはずがない」(芸能記者)

 降板の記事が報じられた9日、たけしは東京・浅草の東洋館で行われた若手芸人のお笑いコンテスト『第6回 ビートたけし杯 お笑い日本一』の審査委員長を務めた。

 各スポーツ紙によると、たけしは優勝者に賞状を渡す際「名誉顧問・松本人志」と突然、活動休止中のお笑いコンビ、ダウンタウン・松本人志の名前をあえて出して、会場の笑いを誘い、その後もイジり倒したというのだが……。

「もはや、吉本の所属芸人以外で吉本をイジれるのはたけしぐらい。とはいえ、今のテレビ各局は吉本への依存度が高過ぎる。なので、吉本を堂々とイジるたけしはなかなか厄介な存在になってしまった。日テレもテレ朝もさっさとレギュラーを切りたいのが“本音”かもしれない」(同) 

 多くの功績を残したビートたけしだが、ここ2、3年が勝負どころかもしれない。