中国の習近平国家主席が近く北朝鮮を訪問するとの観測が、韓国政府内から相次いで浮上している。4月には中国の王毅外相が訪朝し、最近は中国側の警護・儀典関係者まで平壌入りしたという。
しかし今回の訪朝観測には、これまでとは異なる微妙な空気が漂う。最大の理由は、先の米中首脳会談後にホワイトハウスが発表した「北朝鮮非核化」という言葉だ。
ホワイトハウスは、ドナルド・トランプ大統領と習主席が会談で「北朝鮮を非核化するという共有目標を確認した」と明らかにした。北朝鮮はすでに憲法に「核武力政策」を明記し、非核化交渉そのものを拒否している。その当事者抜きで、米中首脳が「非核化」を再確認した格好であり、平壌にとっては“頭越し宣言”に等しい。
注目すべきは、中国側がこの発表を正面から否定していない点だ。北京は「朝鮮半島の平和と安定」「対話による解決」を繰り返す一方、「非核化」という表現自体を撤回していない。これは、中国が依然として公式には「北朝鮮を核保有国として認めていない」ことを意味する。
当然、金正恩総書記にとっては不快な現実だろう。近年の北朝鮮は、ロシアとの軍事協力を急拡大させ、「核保有国」として扱われる既成事実を積み上げようとしてきた。トランプ氏自身も過去には北朝鮮を事実上の核保有国のように語る場面があり、平壌側には期待感もあったはずだ。
ところが今回は、そのトランプ氏と習主席がそろって「非核化」を確認した。北朝鮮から見れば、自らの核保有路線を米中両国から同時に牽制された構図になる。
それでも北朝鮮経済の現実を考えれば、金正恩政権は中国との関係悪化に踏み切るわけにはいかない。ロシアとの接近が進んでも、エネルギー、物流、貿易、外貨流通の生命線は依然として中国に握られている。最近の深刻な燃料不足や市場停滞の緩和も、中国との良好な関係抜きには見通せない。
一方、中国側にも計算があるのだろう。ロシアと急接近する北朝鮮を完全にモスクワ側へ傾斜させれば、中国の朝鮮半島への影響力は低下する。だからこそ習主席は、訪朝によって「北朝鮮に最終的な後ろ盾は中国である」と改めて示したいのではないか。
問題は、金正恩氏がこの“屈辱”をどのように処理するかだ。北朝鮮メディアは訪朝を「血盟復活」や「反米共同戦線」として大々的に演出するかもしれない。しかしその華やかな歓迎の裏側では、「非核化」をなお掲げ続ける中国への不信感が、静かにくすぶっているのではないだろうか。








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