北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は最近、「法的処罰を受けた父」を持つ女性が金正恩総書記に花束を渡したエピソードを報じ、「党の恩情」を強調した。いつものプロパガンダ記事ではあるが、韓国の独立系メディア「サンドタイムズ」はこの演出について「連座制緩和を示唆するシグナル」の可能性を指摘した。
北朝鮮では長年、罪を犯した本人だけでなく家族や親族まで処罰対象とする「連座制」が存在してきた。特に故・金日成主席、故・金正日総書記時代には、政治犯とされた人物の家族が地方追放や政治犯収容所送りになるケースが脱北者証言などで繰り返し語られてきた。
だが、近年の北朝鮮では「血統だけで機械的に排除する」古典的連座制から、「家族であっても忠誠度を見極めて管理する方式」へ徐々に変質している傾向も見られる。
その転換点となった可能性があるのが、2013年の張成沢(チャン・ソンテク)元党行政部長の粛清だ。
金正恩氏の叔父であり、当時「ナンバー2」とも呼ばれた張成沢氏は処刑され、その後、系列人脈や外貨利権ネットワークに対する大規模粛清が行われた。党、軍、貿易機関など広範囲に波及し、本人だけでなく家族や周辺関係者まで処罰対象になったとされる。
2007年にカンヌ映画祭でも上映された北朝鮮映画「ある女学生の日記」に主演した「清純派女優」のパク・ミヒャン氏も、夫や幼い息子とともに政治犯収容所に送られたとされる。理由は、夫の父である元駐スウェーデン大使が、張成沢氏と近しかったというだけのことだった。
当時の北朝鮮の内情に詳しい関係者は「平壌では『張成沢と少しでも関係があれば危ない』との空気が広がり、幹部や貿易関係者が極端に萎縮した」と証言する。張成沢氏は中国との経済パイプ役でもあり、処刑後には合弁事業の停滞や対中ビジネスの混乱も伝えられた。過度な恐怖政治は、幹部を責任回避に走らせ、経済活動そのものを冷却させる危険を伴う。
もっとも、その後の北朝鮮では張成沢氏ほどの権力基盤を持つ人物は確認されていない。
その意味で今回の労働新聞の記事は、単なる「温情演出」にとどまらず、「もはや連座制を極端に振り回さなくても体制維持が可能」という金正恩政権の自信を反映している可能性もある。
一方で、韓流視聴や韓国との接触、宗教活動など、体制が敏感に反応する分野では依然として連座制による圧力が強いとされる。北朝鮮の連座制は消えたのではなく、「必要に応じて使い分ける管理手法」へ変貌しつつあるのかもしれない。








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