東宝株式会社が、株主優待を変更することを、2020年2月25日に発表した。

 東宝は、毎年2月末と8月末時点の株主を対象に株主優待を実施しており、従来の内容は「100株以上~1000株未満を保有する株主に、保有株数に応じて、全国のTOHOシネマズなどで利用できる『映画優待券』を贈呈。

1000株以上~1万株未満を保有する株主に、保有株数に応じて『映画招待券』を贈呈。1万株以上を保有する株主に、保有株数に応じて『映画招待券』と『演劇招待券』を贈呈」というものだった。

 今後は、「100株以上~1万株未満を保有する株主に、保有株数に応じて1~18枚の『映画招待券』を贈呈。1万株以上を保有する株主には20枚の『映画招待券』に加えて『演劇招待券(1公演のS席相当を2枚)』を贈呈」となる。つまり、指定劇場にて800円で映画鑑賞ができる「映画優待券」が廃止されて、「映画招待券」に統一される形だ。

 また、無料で映画を鑑賞できる「映画招待券」の仕組みも、今回から変更されることが発表されている。従来は、劇場によって必要な「映画招待券」の枚数が異なる場合があった(たとえば、1名の利用であっても「映画招待券」が2枚必要なこともあった)が、今後はどこの劇場であっても、1名につき1枚の「映画招待券」で、無料で映画を鑑賞できるようになった。

 さらに、これまで「映画招待券」と一緒に提示する必要があった「株主カード」が廃止され、株主優待を利用する際の認証手続きが不要に。有効期間も2ヵ月⇒6ヵ月に延長になるなど、使い勝手が向上している。

 この株主優待の変更は、2020年8月末時点の株主名簿に記載または記録された株主から適用される。2020年2月末の株主優待については、変更前の基準で実施される。

東宝の株主優待制度の変更前と変更後 (変更前) 基準日 保有株式数 株主優待内容 2月末・
8月末 100株以上 映画優待券(2枚)×年2回 500株以上 映画優待券(8枚)×年2回 1000株以上 映画招待券(1シート)×年2回
※1シートで6枚つづり(以下同) 2000株以上 映画招待券(2シート)×年2回 3000株以上 映画招待券(3シート)×年2回 5000株以上 映画招待券(6シート)×年2回 1万株以上 ◆映画招待券(10シート)×年2回
◆演劇招待A席(1枚×6公演)×年2回 2万株以上 ◆映画招待券(15シート)×年2回
◆演劇招待A席(1枚×6公演)×年2回 3万株以上 ◆映画招待券(20シート)×年2回
◆演劇招待A席(2枚×6公演)×年2回 5万株以上 ◆映画招待券(25シート)×年2回
◆演劇招待S席(3枚×6公演)×年2回 10万株以上 ◆映画招待券(30シート)×年2回
◆演劇招待S席(3枚×6公演)×年2回 (変更後) 基準日 保有株式数 株主優待内容 2月末・
8月末 100株以上 映画招待券(1枚)×年2回 500株以上 映画優待券(3枚)×年2回 1000株以上 映画招待券(5枚)×年2回 2000株以上 映画招待券(10枚)×年2回 3000株以上 映画招待券(15枚)×年2回 5000株以上 映画招待券(18枚)×年2回 1万株以上 ◆映画招待券(20枚)×年2回
◆演劇招待S席相当(2枚×1公演)×年2回 備考 ※「映画招待券」は、すべての利用劇場で1枚につき1名が無料鑑賞できる。

 自動券売機での発券はできるが(一部劇場を除く)、インターネット予約はできない。
※「映画招待券」の有効期限は6ヵ月。
※「演劇招待券」は、招待公演のプログラムを来場時に2冊進呈。東宝の株主優待優待利回りは?

 東宝の2020年2月28日の株価(終値)は3325円なので、変更後の株主優待利回りを計算すると、以下のようになる(※株主優待は年2回、受け取るものとする。「映画招待券」は一般料金1800円が無料になったと仮定)。

【変更後】
(100株保有の場合)
投資金額:100株×3325円=33万2500円
優待品:映画招待券2枚(3600円相当)
優待利回り=3600円÷33万2500円×100=1.08%

(500株保有の場合)
投資金額:500株×3325円=166万2500円
優待品:映画招待券6枚(1万800円相当)
優待利回り=1万800円÷166万2500円×100=0.64%

(1000株保有の場合)
投資金額:1000株×3325円=332万5000円
優待品:映画招待券10枚(1万8000円相当)
優待利回り=1万8000円÷332万5000円×100=0.54%

 東宝の株主優待は「映画招待券」と「演劇招待券」で、映画好きなら見逃せない内容。今回の変更により、100株以上~1000株未満でも「優待券」ではなく「招待券」がもらえるようなったが、1000株以上では贈呈される「招待券」の枚数は減っている。しかし、複雑だった制度がシンプルになったので、利便性はアップしたと言えそうだ。なお、同社は配当利回りが1.65%あるので、100株保有時の配当+株主優待利回りは2.73%となる。
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 東宝は、映画や演劇の企画・製作および製作請負、配給、興行などを手掛ける1932年設立の老舗企業。2018年に公開された日本映画の興行収入ベスト10のうち、7作品が東宝の配給作品であることからもわかるように、日本映画の興行では2位以下を大きく引き離してトップである。1月14日に発表された、2020年2月期(通期)の連結業績予想は、すべて前期比で売上高3.1%増、営業利益11.2%増、経常利益11.7%増、当期純利益14.2%増。

新海誠監督の「天気の子」がメガヒットを記録し、ロングラン興行になったほか、多数の定番アニメーション作品も順調。増収増益の原動力に。

■東宝業種コード市場権利確定月情報・通信業9602東証1部2月末・8月末株価(終値)必要株数最低投資金額配当利回り3325円100株33万2500円1.65%※株価などのデータは2020年2月28日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資金額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。
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