◆日本生命セ・パ交流戦 2026 西武13―4DeNA(29日・ベルーナドーム)

 まさに“着火剤”となった。同点に追いつかれた直後の3回無死一塁、西武・桑原将志外野手(32)が相手先発・島田の149キロ直球をはじき返した。

打球は、右翼線ギリギリに落ち、右翼手が処理に手間取る間に一気に三塁へ。「打った打球はラッキーだったけど、いい結果になってよかった」。決勝の三塁打で、交流戦限定の“黒獅子ユニホーム”に身を包んだ西武打線が完全に目覚め、先発全員の16安打13得点。1分けを挟んだ連勝も5に伸びた。リーグ制覇を成し遂げた18年以来、両リーグ最速での30勝に到達した。

 昨オフのFA移籍で、ハマのガッツマンから所沢のガッツマンに。古巣相手に「いつも通り集中した」と、あいさつ代わりの2安打をお見舞いした。環境が大きく変化してもポリシーは変わらない。それが「全力プレー」だ。「気持ちを前面に、それをプレーで表現したい」。2月の宮崎・南郷での春季キャンプでは若手に負けじと声を出し、特守では泥まみれになりながら白球を追った。その姿勢は、若手の多いレオ軍団に強く刺激を与えている。

 三塁打の後、1死三塁の場面では長谷川の遊ゴロで本塁突入。三本間で挟まれたが、打者走者の長谷川が三塁に到達するまで粘り、続く古賀悠の適時打につなげた。西口監督が褒めるのはこんなところだ。「非常に大きかった。本当にいい粘り」とうなずいた。

 左ふくらはぎの肉離れから交流戦に合わせて1軍に戻ると、球団初の開幕3連勝。貯金10も22年8月30日以来、実に1368日ぶりとなった。DeNAでは24年の日本一を経験し、この先の厳しい道のりも知っている。初めてベルーナDで上がったお立ち台で宣言した。「改めて、桑原です。僕らしくガッツあふれるプレーでチームを引っ張っていきたい」。一戦ずつ戦い抜き、最後に栄光をつかみ取る。

(大中 彩未)

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