![ジンバブエ、最悪の独裁といわれるムガベ政権と 欧米植民地主義の負の遺産 [橘玲の世界投資見聞録]](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FDiamond%252FDiamond_71245_1.jpg,zoom=600,quality=70,type=jpg)
ジンバブエ側の観光拠点はヴィクトリアフォールズ町、ザンビア側はリヴィングストン市で、いずれもヨハネスブルグなどから航空便がある。国境にはヴィクトリアフォールズ橋がかかり、観光客は川の両岸から滝を眺めることができるようになっている。
ヴィクトリアフォールズは観光で成り立っている小さな町で、土産物屋やレストラン、パブ、旅行会社のオフィスなどが集まっている。観光業者と観光客しかいないので治安もよく、夜も賑やかだ。
唯一、変わっているところいえば、通りを歩いていると札束を手にした男が次々と「10ドルでどうだい?」と声をかけてくることだろうか。とはいえ、彼は両替商ではない。なぜならその紙幣にはなんの価値もないのだから。
年間インフレ率、約2億3000万%のハイパーインフレ2000年代にジンバブエを襲ったハイパーインフレはよく知られている。
1980年にジンバブエが独立したときに1米ドル=0.68ジンバブエドルだったのが、2006年7月には180万ジンバブエドルまで下落した(通貨の価値が260万分の1になった)。翌8月、中央銀行は預金封鎖と3桁のデノミネーションを実施し、同時に米ドルに対して通貨を60%切り下げ、1米ドル=250新ジンバブエドルにした。