学生時代に付き合いで小劇場の舞台を見に行き、独り善がりな内容に辟易し、足が遠のいたという人も多いらしい。自分もその一人だった。


ところが芸術集団『れんこんきすた』の劇を見て、印象が変わった。

『れんこんきすた』は2001年に中川朝子さんを中心に発足した芸術集団だ。主宰の中川さん、脚本・演出家の奥村さん、そして吉田さんの三人を中心に公演を行っている。

最初に見た舞台『Heritage』は16世紀が舞台の海洋歴史ロマンで、それぞれの立場のキャラが活き活きと描かれていて、最後まで見入ってしまった。

小劇場の芝居に興味を持ったのは初めてだったので、れんこんきすたにインタビューをしてみた。

Q. 公演の題材はどのように選んでるのですか?
「幅広い年代の方に楽しんで頂けるよう、ストーリーは解りやすく、時代物でも世界にすっと入っていけるように脚本も演出も工夫しています。悲劇・喜劇にこだわらず、観て下さった方の生命力がぐんと上がるような、活き活きとした舞台を目指して、作品を作っています」

Q. 発足して8年になりましたが、続ける苦労はありましたか?
「ここまで来て、やっと劇団の方向性・カラーが定まってきたな、と言う感じです。何年続いても、真摯に芸術に取り組む気持ち、成長する気持ちを忘れないことが大事だと思います。その気持ちを持続できるかどうか、自分との戦いが一番大きいと思います」

Q. 今後、どのような舞台をやっていきたいとお考えですか?
「芸術集団れんこんきすたらしさを大切に、活き活きと美しい、生命力溢れる舞台を創っていきたいです!」

Q. それではお三方に一言ずつお願いいたします。
吉田知恵子さん:「活動を通して1から作品を皆で作る難しさ、大変さ、そして楽しさを感じています。一番大切にしているのは信頼関係です。蓮魂の魅力は、独自の世界観があり、作品の時代や役の生き方に対してこだわりがあるところだと思います」

奥村千里さん:「れんこんの良い所は、様々な芸術に対し、敬意と興味のある姿勢で臨むことです。
人真似と言われても、良い物は良いと吸収し表現する素直さと勇気があること。特に個性を求めません。でも、観て下さる方に、私達の姿勢や考えが伝わり、そこを魅力だと思って頂けるなら嬉しい限りです」

中川朝子さん:「年々、活動の場が広がり、たくさんの方々に応援して頂き、幸せです。私たちの小さな舞台から、芸術の持つ力を精一杯湧き出させて、頑張ります!」

他の小劇場のものでも、コメディだったり、面白いものも多い。
かつて面白くない演劇を見てしまったために、劇場から足が遠のいている人もいると思うが、もう一度、足を運んでみてほしい。

なお、れんこんきすたの次回公演は5月28日(木)~31日(日)の4日間。蒲田のテアトロ・ド・ソーニョで行われる。
『フランス革命3部作』第2弾で、中川朝子一人芝居『Rouge~花炎の残像~』、新作『Bleu~青嵐の憧憬』の二作交互公演だ。

次回公演、稽古の見学などについては、『れんこんきすた』のサイトにて。
(井上かおる/studio woofoo)
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