「水を得た魚」という言葉があるが、魚に水がなかったらどうなるというのだ。後は、さばいて美味しく頂くしかない。
では、「水を得た“時計”」だったら、どうなるか? 防水加工してなかったら、あっという間にイカれてしまう。
と思ったのだが、実は水がないとウンともスンとも言わない時計があるのだ。それは、東京にある「大王製作所」から発売された『水時計』のこと。
この時計、乾電池やコンセントにつないでの充電は不要。じゃあ、何が必要かというと“水”だ。これを1回タンクに入れると、およそ3カ月は動き続けるらしい。
それにしても、何故にこんな時計を発売したのか? 同社の開発担当に伺った。
「当社では“人と自然にやさしい”をコンセプトとした商品の提供を進めています。水時計を扱うキッカケとなったのは、自己発電の雰囲気が見て楽しめるシンプルなところです」
この“自己発電”という響きに、どうしても水力発電を連想してしまうのだが、この時計は水力発電で動いてるワケじゃない。水を加えることによって、乾電池と同じ原理が内部で働く。
時計内部には活性炭と金属を設置。これは、金属側がマイナス極に、活性炭がプラス極となる。
そして、水の量が少なくなってくるとデジタル表示部分がまばたきし始めて、プツっと落ちるというから、少なくとも2~3カ月に1度は水を与えてやってほしい。
実はこの時計、元々は法人向けに発売された商品だった。企業の販促品として配布してもらったり、“エコ”のイメージを印象付けるノベルティとして活用してもらうことを念頭に置いていた。
しかし、同社の思惑をはずれた、思いも寄らぬ評判を呼ぶことに。この『水時計』は、昨年末に東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ」という展示会で初披露されたのだが、当日には「欲しい」というリアクションの嵐が巻き起こる。視察に訪れた企業の担当者からは、「会社としてより、俺が個人的に欲しいです」と、仕事抜きのリアルな反応が多数。急遽、一般発売も視野に入れ始めた。近い将来、この『水時計』が店頭に並ぶ日が訪れるそうだ。
そして、気になる時計の機能について。これが、時計とカレンダー表示オンリーで勝負。
「確かに、『アラームが鳴ったりしないのか?』という声もありました。しかし、水を使用する方法だと、アラームを使うと電力を使ってしまうもので……。アラームを鳴らすと、グンと電力が弱まってしまうんです。というか、アラームを使うほどの電力がないんです」(担当者)
この点が、なかなか一般発売に踏み切れなかった要因。色々な機能が付いているわけではないので、「“エコ”を絡めただけで、一般向けに売れるかが疑問だったんです」という、誠実さあふれる吐露も。
ここはひとつ、“エコ”を自称する人は試してみてはどうか? 『水時計』の価格1,980円を払えば、それからは乾電池も不要。時計内部にある電極の寿命は約3年間なので、この間は水さえあれば動き続けます。
(寺西ジャジューカ)
では、「水を得た“時計”」だったら、どうなるか? 防水加工してなかったら、あっという間にイカれてしまう。
と思ったのだが、実は水がないとウンともスンとも言わない時計があるのだ。それは、東京にある「大王製作所」から発売された『水時計』のこと。
この時計、乾電池やコンセントにつないでの充電は不要。じゃあ、何が必要かというと“水”だ。これを1回タンクに入れると、およそ3カ月は動き続けるらしい。
それにしても、何故にこんな時計を発売したのか? 同社の開発担当に伺った。
「当社では“人と自然にやさしい”をコンセプトとした商品の提供を進めています。水時計を扱うキッカケとなったのは、自己発電の雰囲気が見て楽しめるシンプルなところです」
この“自己発電”という響きに、どうしても水力発電を連想してしまうのだが、この時計は水力発電で動いてるワケじゃない。水を加えることによって、乾電池と同じ原理が内部で働く。
時計内部には活性炭と金属を設置。これは、金属側がマイナス極に、活性炭がプラス極となる。
そして、注いだ水が電解質となって金属と活性炭の間に電気を作る役目を果たす。この原理によって、デジタル時計が作動する。
そして、水の量が少なくなってくるとデジタル表示部分がまばたきし始めて、プツっと落ちるというから、少なくとも2~3カ月に1度は水を与えてやってほしい。
実はこの時計、元々は法人向けに発売された商品だった。企業の販促品として配布してもらったり、“エコ”のイメージを印象付けるノベルティとして活用してもらうことを念頭に置いていた。
しかし、同社の思惑をはずれた、思いも寄らぬ評判を呼ぶことに。この『水時計』は、昨年末に東京ビッグサイトで開催された「エコプロダクツ」という展示会で初披露されたのだが、当日には「欲しい」というリアクションの嵐が巻き起こる。視察に訪れた企業の担当者からは、「会社としてより、俺が個人的に欲しいです」と、仕事抜きのリアルな反応が多数。急遽、一般発売も視野に入れ始めた。近い将来、この『水時計』が店頭に並ぶ日が訪れるそうだ。
そして、気になる時計の機能について。これが、時計とカレンダー表示オンリーで勝負。
それだけ。
「確かに、『アラームが鳴ったりしないのか?』という声もありました。しかし、水を使用する方法だと、アラームを使うと電力を使ってしまうもので……。アラームを鳴らすと、グンと電力が弱まってしまうんです。というか、アラームを使うほどの電力がないんです」(担当者)
この点が、なかなか一般発売に踏み切れなかった要因。色々な機能が付いているわけではないので、「“エコ”を絡めただけで、一般向けに売れるかが疑問だったんです」という、誠実さあふれる吐露も。
ここはひとつ、“エコ”を自称する人は試してみてはどうか? 『水時計』の価格1,980円を払えば、それからは乾電池も不要。時計内部にある電極の寿命は約3年間なので、この間は水さえあれば動き続けます。
(寺西ジャジューカ)
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