見た目と、その人の中身が全然違う場合。どちらかと言うと、自分の中で株が上がるケースの方が多い。

例えば、コワモテの人が電車でお年寄りに席を譲っている姿を見ると、自分の中で印象がうなぎ登りに。あと、これもある。ギャルにしか見えない女性なのに、実際はバリバリ仕事ができる方だったりした場合。やはり、うなぎ登りだ。ギャップに萌える。

そして、このアイテムのギャップにも萌えた。それは、「CLOAKROOMS」なるブランドが昨年の2月より発売している『パントゥフル』なる履き物のことである。
画像をご覧いただきたい。靴です。……なんて思わせることを狙っているスリッパ。ギャップに萌えた。

それにしても、考えるほどに面白くないか? 靴を脱いで家に上がると、そこに待っているのは、またもや外履きみたいなルックスした履き物なのだ。
デジャブか?
このようなスリッパを製作したきっかけについて、同ブランドに伺ってみた。
「スリッパは玄関がホームグラウンドです。そんな玄関に、どのようなデザインのスリッパがあったら一番楽しくなるだろうと考えたのがきっかけでした」(担当者)
気になるデザインだが、レパートリーは計9種類。その中でも「モカシン柄」と「ローファー柄」の2種が、注目の“靴みたいに見えるスリッパ”である。

それにしても、知人の家にお邪魔する時にこのスリッパがあったらどう思う? 「洒落てるな」「センス良いな」と思うか、「フザけた人だな(苦笑)」「何だ、この人は……」と感じるか。結局は受け取る側の感性にもよるのだが、実際に購入する人は茶目っ気がある方に違いない。
では、主にどういう人が『パントゥフル』を購入しているのだろう?
「幅広いです。学生から、色々と“モノ”を見て来られたご年配の方まで、笑顔でお声をかけていただき、御購入されて行きます。そういった反応を見ることで、『パントゥフル』はコミュニケーションのきっかけとなる楽しいスリッパだと再認識いたしました」(担当者)
やはり“履くと靴みたいに見える”という要素は、人気の要因の一つになっているそうだ。きっと、年齢性別に関係なく理解してもらえるデザインなのだろう。

そんな、この『パントゥフル』の価格は2,520~2,835円(税込み)。購入方法はメール(press@fuller.jp)か、もしくは「ビームス タイム」などで店頭販売も行われているという。


「『今まで見た事ない』、『お客さんから褒められた』、『ずっと探していたスリッパをやっと見つけられた』といった多くの反響を、今までにいただいております」(担当者)
こんなスリッパがあったら、何かしらのストーリーは生まれるに決まってる。“履くと靴みたいに見えるスリッパ”は、スリッパでありながらコミュニケーションツールでもあった。
(寺西ジャジューカ)
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