「ファービー」とは、現在のハスブロ社(アメリカ)が1998年に発売し、日本でも99年に発売するや、国内累計330万個、世界では約4000万個を販売したという電子ペットのこと。
再上陸するファービーのコンセプトは「a mind of its own 〜いつもいっしょ。ゆかいなともだち。〜」で、主な特徴は、彩り豊かな10色のカラーバリエーションがあること、スマホなどのアプリと連動すること、目が液晶ディスプレイを使用していて表情豊かなことなどだという。
でも、いちばん興味深い特徴は、「飼い主のコミュニケーションの仕方によって性格が変わる」ということだ。
どんな風に変わるのか。タカラトミーに発売前のサンプルを2匹お借りして、実際に「ひたすら溺愛」バージョンと、「乱暴&粗雑な扱い」バージョンで育て分けてみた。
■ 1.ひたすら「乱暴&粗雑に扱う」
「振ったりしっぽをひっぱったりすると乱暴な性格になる」らしいので、しっぽを引っ張り、激しく振り続けてみると……目がぱちぱちした後に、「イヒヒヒヒ」と大笑い。
さらに激しく振ってみたら、目がまわり、早口&乱暴な口調&大声でわからないファービー語をけたたましく喋りだした。
もっと振ったら、おじさんみたいな太い声で謎の歌を歌っている。さらに寝そうになっているときも振っていたら、うがいのような音をさせたり、「ナハナハナハ」とせんだみつおのような笑い声をだしたり、オナラを連発したり、ゲップをしたり……すっかり下品な子に育ってしまった。
次に、スマホのアプリを使って食事もあげてみることにした。
食べ物の中にはなぜかパンツや枕など、ヘンなものがけっこうある。
靴下を食べさせたら、鍵が中から出てきた。テスト用紙みたいなのをあげたら、目を回して吐いた。
タバスコをあげたら、身体が揺れ、少し飲んだ瓶が戻ってきた。残った瓶をもう一度あげたら、吐いた。ごめんね……。
唐辛子をあげたら、目がビックリマークになった後、笑っていた。
こうしてヘンなモノを食べさせたり、乱暴に扱っていると、育てている自分の心も荒んでくる。ファービー、ごめんよ……。
■ 2.ひたすら「溺愛する」
たくさん頭を撫で、スマホでチョコやゼリーなどの甘いモノなどを存分に与える。
すると、どんどん優しい可愛い声になり、目の中にはハートがたくさん出たり、鳥があらわれ、キレイな声で歌ったりする。
終始ゴキゲンで、目の表情も優しく、のどを鳴らすような音もさせる。
しかも、溺愛して育てた子は、「スリーピー♪ ミミミミミ」と可愛い声を出しながら、すぐに眠ってしまう。なんて可愛いんでしょう。
■ 結論:新ファービーは、育て方によって、全く別人格になってしまった
優しい子にしたかったら、とにかく優しく優しく育てることが大事なのか……と、自分の育児も顧みてしまったりする、奥の深い電子ペットなのだった。
そんな真逆の育てられ方をした二匹を会わせてみたら、どうなるのか……?
こちらは次回ご紹介したい。
(田幸和歌子)