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「人はなぜ笑うのか」を考えた哲学者たち【前編】



カントの笑いの身体的現象面からの説明も読んでみよう。
「一切の思考は、同時に身体の諸器官における何らかの運動と調和的に結びつくものであるということを想定するならば、心が自分の対象を考察するに当って、ある立場に置かれたかと思うとすぐまた別の立場に置かれるような場合には、立場のかかる迅速な転換に内臓の弾性的な部分の緊張と弛緩とが交互的に対応することがあり、またその緊張と弛緩とが横隔膜に伝えられるという過程は(くすぐられている人たちが自分の内臓について感じるように)、容易に理解される」
心理的現象が身体(おもに横隔膜)に影響を及ぼし笑いを引き起こす。なるほど前段と合わせて明快に筋が通っている。

「神のようなプラトン、驚嘆すべきカント」(ショーペンハウアー)とはよく言ったもの。笑いについても優れた考察を残しているのは当然か。後編は、両者を賞賛したショーペンハウアーから始めたい。
(羽石竜示)

引用文献
■ アリストテレス全集8「動物部分論」島崎三郎訳 岩波書店
■ プラトン全集4「ピレボス」田中美知太郎訳 岩波書店
■ ニーチェ全集8「悦ばしき知識」信太正三訳 筑摩書房
■ カント著「判断力批判(上)」篠田英雄訳 岩波書店
■ ショーペンハウアー全集1「根拠律の四つの根について」生松敬三訳 白水社
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