ところで日本ではお馴染みの「カツラ」の使用はどうだろう。あるドイツのカツラ屋さんに聞いたところ、
「ガンなどの大病や事故のために髪の毛を失った人たちがおもに使用します」とのこと。つまり、自然に禿げた男性はほとんどカツラを被らない。超短髪やスキンヘッドにすることが多いという。

どうしてだろう。ある中年ドイツ人男性に聞くと意外な回答を得た。
「ドイツ人男性の多くは、35歳くらいから禿げていることをあまり気にしなくなります。というよりも、禿げているほうがカッコイイと思うようになるのです」
「中には格好よく見せるため、剃ってわざとハゲにする男性もいます」

うーん、確かに言われてみれば、禿げていてカッコイイ白人の中高年男性俳優、たとえばショーン・コネリーやブルース・ウィルス、ジェイソン・ステイサムといった人たちがすぐ頭に浮かんだ。

ドイツ人男性は日本人よりも若ハゲが多い印象を受ける。なので、ハゲに悩む人も多いと予想していたが、自然に禿げることに対して日本人よりもこんなにポジティブだとは驚いた。
周囲と同じであるより個性的なことを重んじるドイツ人――「禿げてたっていいじゃないか、だって男らしいもの」といった感じだろうか。
(羽石竜示)