パリといえばまず思い当たるのが芸術の都としてのイメージ。その印象通り文化施設や文化的催しについては、90%のパリジャンが「肯定的」と答えた。また商環境や街の活況についても「肯定的」とした人は8割を超え、「否定的」「どちらともいえない」を大きく上回った。
日本と比べればパリの公共交通機関は問題も多いが、路線バスについては80%が「肯定的」、14%が「否定的」、6%が「どちらともいえない」とし評価する人は多かった。家庭ゴミの収集も82%が「肯定的」と答えた。
ではパリジャンはどのようなパリが嫌いなのか。その1つがマイカー環境だ。パリの駐車場について、77%の人が「否定的」とした。
パリの住宅事情も評価は良くない。72%が「否定的」、25%が「肯定的」、3%が「どちらともいえない」と答えている。市内の大気も67%が「否定的」、27%が「肯定的」、6%が「どちらともいえない」とし(大都市ゆえに仕方ないことだが)否定的な意見が多い。
反応が分かれた項目は、託児所に預ける年齢の子供にとっての環境だ。42%が「否定的」、28%が「肯定的」、30%が「どちらともいえない」と答えた。
これら意見を総合すると、パリでの生活は満ち足りたものであるものの、子供が大きくなるまでは地方で暮らし、パリに住む際は車を使わず公共交通機関を利用し、豊富な文化施設やイベント、ショッピングなどの恩恵を受けるのが、効果的な暮らし方のようだ。
(加藤亨延)