見習いたい……とは思うのだけれど、これって意外としんどいですよね。すこぶる、時を持て余す。予想外に早く目的地へ着いちゃいそうになると、逆に「しまった」と思うことも無くはないです。
そんな事態を想定したわけじゃないでしょうけど、ちょっと風変わりなアプリが話題となっています。ジョルダン株式会社が4月より提供しているiPhone向け無料アプリ『乗換案内norippa(のりかえあんないのりっぱ)』 が、変なんです。
同アプリのために開発された経路検索エンジンは、通常の「早い」「乗換が少ない」などの合理的な経路を提案しません。遠回りであっても電車に長く乗り続け、かつ、費用負担をなるべく増やさないような経路を提案してくれるらしいです。
楽しそうだけど、意図がわからない。なぜ、このようなアプリを作ろうと思った?
「リクナビさんとのお話の中で出てきたのですが、就活生の間で『電車に乗りっぱなしでいたい』というニーズがあるそうなんです」(担当者)
それには、理由がある。就職活動って、面接(選考)や説明会などが1日に何度もあるじゃないですか。
では、その使い方について。出発地駅と到着駅、そして出発時刻を入力するのは通常の乗り換え案内アプリと変わりません。このアプリではもう一つ、到着時間の入力も義務付けられます。
そうすると、どうなるか。例えば、新宿駅発・新宿三丁目駅着の経路検索は、通常であれば東京メトロ丸ノ内線で1分の乗車時間で済みます。……が、30分かけて移動したいと設定して同アプリで検索した場合、新宿から池袋を経由して新宿三丁目に28分かけて到着する経路が案内されるのです。そんな大回りしなくても!
「『エイプリルフールはもう過ぎてるしw』『誰得?』といった声が多く、経路についても『こんな遠回りw』といった声をいただいています。大成功です」(担当者)
開き直ってるわけじゃなく、計画通りなのだ。
いや、本当に無茶なリクエストにも応えてくれます。試しに三軒茶屋~渋谷までを3時間半で設定したら、ちゃんと乗換方法を提示してくれたから。
余裕がある時、ガチで一度従ってみようかしら……。
(寺西ジャジューカ)