
なぜこれが話題になっているかというと、理由はそのネーミングでして。「お嬢様の聖水」に妄想を膨らませた好事家が食い付き、今やその知名度は急上昇中。何せ、あの有吉弘行までがこのドリンクを飲んだことをTwitterで報告しており、もはやメジャーと言っても差し支えない存在でしょうか。
しかし、それはメーカーにとって本意なのか? 要するに、“釣り”なのか不可抗力なのか。『お嬢様酵素』『お嬢様スープパスタ』なども手がける、発売元の「株式会社リバランド」(三重県鈴鹿市)に話を伺ってみました。まずは、こんな商品名が名付けられた経緯について。
「『お嬢様聖水』という名前は、当社が約8年間培ってきた“お嬢様シリーズ”の最新作として企画開発担当の私が名付けました。きっかけは、約1年ほど前。仕事で東京へ向かう新幹線の中、突然『お嬢様聖水』というワードが頭の中に降臨したのです。まるで“神の啓示”のようでもあり、『このネーミングだ!』と車内で叫んでしまいそうになる神秘的な体験でした。“お嬢様のための美の聖なる水”であり“プリンセスホーリーウォーター”の意味を込めたからこその、『お嬢様聖水』というネーミングです」(同社・男性開発担当者)
担当者が受け取ったこの啓示を経て、『お嬢様聖水』開発プロジェクトはスタート。幾度にも及ぶ味試作やパッケージ試作等を重ね3月下旬に完成、4月より販売がスタートしています。

ところで気になる、聖水の成分について。
「現代人の食生活の中で不足しがちな発酵食品を、“植物発酵エキス”として街中で手軽に飲むことができます。からだが求める117種類の日本産中心の植物原材料を使用しました」(男性開発担当者)
以前より同社で発売中の酵素ドリンク『お嬢様酵素』(税込5,130円)を炭酸水割りした味をベースとし、自己回復・自己解放の要素(カフェインやガラナエキス、アルギニン酸など)をプラスして、この飲料は完成しました。
というわけで『お嬢様聖水』のターゲット層は、主に女性です。
「現在、多くの女性も『お嬢様聖水』を購入されているようですが、当初は全く予想していなかった男性からも大反響をいただいておりまして、当社としても非常に驚いている現状であります」(男性開発担当者)
ここでもう、単刀直入に聞いてしまいたい。「聖水」という商品名が憶測を呼んでいますが、これは始めから意図したネーミングなのでしょうか?
「当社としては『お嬢様聖水』を発売するまで、そのような意味での認識が全く無かったので、ただただ当惑しております。早く、本来の意味での“お嬢様のための美の聖なる水”として、愛される人気商品に育てていきたいです」(男性開発担当者)
聞きましたか……? 決して“釣り”じゃなかった! 本音をとしては、誤解を解きたい!! それにしてもこの手の反響、やはり御社の方にも届いてましたか。しかも、同社にはこんなリクエストまで!
「『妻に見つからないような梱包形態で送ってほしい』『家族に見つかると困るので、会社まで購入しに行っていいですか?』などとおっしゃる方も多く、今までにない経験に複雑な気持ちでいっぱいです」(男性開発担当者)
話を聞いてると、こちらまで悲しい気分になってきましたよ……。
この悲しい気持ちを解消するには、聖水を飲むしかないな! 東京メトロの各駅売店(約100店舗)でのみ限定先行販売中の『お嬢様聖水』を入手するため某駅へ降り立つと、大々的に展開されている様子を窺うことができます。当然、買うでしょ!

「有名メーカーがひしめく売り場の中、業界初参入のメーカーによる『お嬢様聖水』がダントツ人気NO.1という事態が起こっています。地方から買い求めにくる方も多いようで、入荷分が置かれると即日売り切れとなる状況が続いています」(男性開発担当者)
これは、期待を抱くには十分。じゃあ、いただきますー。
「毎日の美容と健康に『お嬢様聖水』をご愛飲いただけましたら、わたくしども“執事”にとってこれ以上の幸せはございません」(男性開発担当者)
現状は、特に30~40代の男性の中で大人気になってしまった『お嬢様聖水』。でも、やはり女性にも飲んでもらいたいドリンクなので、僕たち私たちでこの聖水を飲みましょうよ!
(寺西ジャジューカ)