X JapanのYOSHIKIといえば気分屋で有名です。御年50歳に達し、今では品行方正なイメージが先行しがちな彼ですが、若き日の破天荒ぶりときたら相当なもの。「控室のシャワーが熱い」「カレーが辛い」といった些細な理由で激高し、収録や撮影の予定をドタキャンして帰宅するなど、伝説は数知れません。特に顕著なのが遅刻癖。これまで様々な予定に遅れてきては、一切悪びれない態度を取り、周囲を困惑させてきました。
取り巻きのスタッフやX Japanのメンバーならば耐性もついているので、「まぁ、いつものこと」とある程度の遅刻は許容できるのでしょう。しかしこの悪癖をある先輩ミュージシャンの前で披露してしまい、乱闘寸前の騒ぎになったことがあります。

その相手こそ、BOOWYのギタリストとして盟友・氷室京介と数々の名曲を生み出してきた、天才ギタリスト・布袋寅泰だったのです。

奈良・東大寺でのコンサートで事件は起きた


事の経緯はこうです―。1994年6月、奈良の東大寺にて『The Great Music Experience』というイベントが開催されました。これは、日本と世界のミュージシャンが共演し、21世紀への音楽遺産を残していこうという趣旨のもと開催されたコンサートです。
出演アーティストは実に豪華で、ボブ・ディラン、ジョン・ボン・ジョヴィ、ジョニ・ミッチェル、クイーンのドラマーとして活躍したロジャー・テイラーなど、世界的にも名の通った顔ぶれが勢揃い。その中に日本代表としてエントリーされたのが布袋と、YOSHIKI率いるX Japanだったのです。