ファッションには流行り廃りがあります。たしか、ちょうど20年くらい前にはスカジャンが物凄く流行っていて、記者もヘビロテしてました。
そして、時代は流れる。1~2年前からスカジャンリバイバルの兆しが伺え、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズがステージ上で羽織っているのを見た時は彼にとっての新境地だと思い、ファンの立場から驚いたものでした。

世界中で注目され始めたスカジャン。この波が“スカジャン発祥の地”へ届く


実は今、“スカジャン発祥の地”である横須賀でもスカジャン着用率が増えているらしい。それには、理由があります。2月11日より、横須賀市ではスカジャンを着て行くと様々な“お得”が享受できる「ドル街横須賀・スカジャン割」キャンペーンを展開中だそうです。

このタイミングでスカジャンを啓蒙するようなキャンペーンを実施したきっかけについて、「横須賀集客促進実行委員会」に話を伺ってみました。
「昨年来、日本のみならず世界の高級ブランド(ルイ・ヴィトン、グッチ、イヴ・サンローランなど)のコレクションにもスカジャンが登場し、注目を集めており、スカジャン発祥の地と言われている横須賀で何かスカジャンを利用した企画ができないかと考えたのがきっかけです」(担当者)
やはり、ワールドワイドな規模で流行ってましたか! そういや、キースはイヴ・サンローランのスカジャンを着てたって話だしな……。

ちなみに、スカジャンにまつわる面白いエピソードがキャンペーン告知ページに掲載されているので、ちょっと引用させていただこうと思います。
「1ドル360円の時代に、帰国する米兵がおみやげとして(スカジャンを)購入することが多かった。横須賀に駐留した米兵たちの間で、自分のジャケットに和柄の刺繍を入れてもらうことが流行ったのが始まりと言われており、初期のスカジャンはシルク生地の落下傘をジャンパーに仕立て刺繍を施したものであった」

スカジャンを着ていくと、サービスしてもらえる


スカジャンを着るとどのようなサービスが受けられるか、詳しくは同委員会のサイトで確認していただきたいのですが、ここにいくつかピックアップしてみましょうか。以下のような“お得”が用意されています。
・ロリコ(エクスクルシブ ヒップホップ)……店内全品 定価より20%OFF
・Diner……席の予約で牛、豚、鶏肉ステーキ半額
・株式会社トライアングル YOKOSUKA軍港めぐり……YOKOSUKA軍港めぐり、猿島航路10%OFF(本人のみ)
・メルキュールホテル横須賀 ビストロ・ブルゴーニュ(19Fレストラン)……お料理1品ご注文のお客様にスカジャン割特別カクテル『タイガー&ドラゴン』を1杯サービス
・& SHOP……直輸入米海軍空母シリーズのジッポ、キャップを半額にてご提供

参加店舗では様々なサービスを受けることができるし、お支払は日本円でもドル紙幣でもどちらでもOKです。
「ドル街・横須賀では、年間を通して『ドルが使える街 横須賀』をPRしており、昨年8~9月では約90店舗あるドル街横須賀参加店舗でドル紙幣を使用いただくとオリジナルバンダナをプレゼントするキャンペーンを実施しました。そして、実際に多数のお客様にドル紙幣をご利用いただきました。今回の『スカジャン割』参加店舗もドル街横須賀参加店舗を対象に参加店舗を募りましたので、ドル紙幣を使用することができます」(担当者)

しかしですね。きっと、誰もがスカジャンを持ってるわけじゃないと思うのですよ。そういう人は、残念ながらこのキャンペーンとは無縁ということになる? ……いや、そんなことない。キャンペーン期間中、横須賀観光インフォメーション「スカナビi」ではスカジャンの無料レンタルを行っています。
「実際、土日を中心に無料レンタルをご利用される方がいらっしゃいます」(担当者)


スカジャンを羽織って歌う女子3人組「Yokosukaガールズ」


また、このキャンペーンと同時に女性3人組のユニットが誕生している模様。その名は、「Yokosukaガールズ」です!
スカジャンを着て歌う女の子3人組が生まれ、スカジャンを着ていくといいことがあるらしい横須賀

彼女たちの正体は、横須賀市の女性職員たち。
「広報担当、商業・市街地振興担当、観光担当と、関連する部署の人員からメンバーを選出しました」(担当者)

もちろん、Yokosukaガールズは曲も発表している。オリジナル曲「Yokosukaガール」のPVでは、歌いながらドブ板通りや夜の若松マーケットなどで踊るのです。

この曲には「夕暮れの三笠公園で誰か呼ぶ声が聞こえるわ」「ペリーサイダーの中 フェリーが通りすぎる」といった歌詞が登場します。というかこの子たち、なんかPerfumeみたいですね……!
で、もちろんレコーディングもスカジャン着てやってるし。
スカジャンを着て歌う女の子3人組が生まれ、スカジャンを着ていくといいことがあるらしい横須賀


ところで、やっぱり昨今はスカジャン着てる人が実際に増えてますかね?
「昨年春から、ドブ板通りなどでスカジャンを買い求めるお客様が幅広い年齢層で増え始めています。鷲、竜、虎、JAPANなどが刺繍されており、いかにも日本らしいデザインが外国人に人気があります」(担当者)

そうでしたか。ならば私もクローゼットの中からスカジャンを引っ張り出し、着て、そして三笠公園へ遊びに行ってこようかしら!
(寺西ジャジューカ)