というのも、原作「今日から俺は!!」が連載されていた1990年代。少年だった筆者は、特に誰かと語り合うでもなく、この漫画を1週間の楽しみにしていた。今回扱われた「廃ビル回」を読んだときは、「とんでもなく面白い回だ!!!」と1人興奮していた。
当時はインターネットがまだ普及しておらず、当然、今のように気軽に投稿できるSNSや掲示板のようなものは一般的ではなかった。それなのに今話の煽りは、「伝説回」だの「禁断回」だの……。当時の読者及びこのドラマ制作の御人も、おのおの1人で「廃ビル回」を神回認定していたのだ。確かめ合ってもいないのに共通認識として神回だったのだ。この現象がなんだか異常に嬉しい。後に2ちゃんとかで祭り上げられていたのかも知らないけど。
そんなハードルが上がりまくった第7話。福田監督は原作を忠実に再現。ありがたい。賀来賢人も、今までで1番三橋だったし、太賀も超今井だった。

今井のターン
紅高に通う今井が、軟葉高校に侵入し、理子(清野菜名)の下駄箱にラブレターを忍ばす。これが気に入らない三橋はラブレターを盗み見、今井をからかうために書かれていた待ち合わせ場所に向かう。しかしそこには、血だらけで倒れる紅校生の姿が。駆けつけた伊藤(伊藤健太郎)は、三橋が殺ったと勘違い。理子も「どうしてもっと計画的にやらないのよ!」と涙を流す。そこに薔薇の花束を持った今井が現れる。当然のように三橋の犯行と思い込み、パトカーのサイレンを聞いて「逃げろ三橋」と真剣な表情。一方の伊藤は「逃げるな三橋。やってねーんだったら逃げるな」と止めるも三橋は、「逃げる」を選択する。普段の横柄な態度から器の大きそうな三橋だが、こういうときはただの小物に成り下がる。人間らしい。
>しかし、これも三橋の罠だった。本当は部屋から出られるにも関わらず、三橋は閉じ込められたフリをしていたのだ。 ほんと、たちが悪いなあ(笑)
藁を美味しそうに食べるシーンが、最高でした❗
「今日から俺は!!」の実写版は、OVA版とは比べ物にならないほど不痛快。