婚活の前にまずイメージ力を鍛えよ! “女のプロ”川崎貴子が語る、共働き家庭の在り方

婚活の前にまずイメージ力を鍛えよ! “女のプロ”川崎貴子が語る、共働き家庭の在り方

日本人の未婚率が上昇傾向にある今、もはや結婚は、大人になったら自然とするものではなくなった。さらに共働きや家事分担が当たり前になって、夫婦の形が多様化したことにより、それぞれが“理想の家庭像”をはっきりイメージする必要が出てきた。結婚とは何なのか――? 

女性が選ぶ婚活サイト「キャリ婚」の運営者の1人である川崎貴子は、女性に特化したコンサルティング会社・Lintos(リントス)の代表取締役を務める、人呼んで“女のプロ”。「働く女性の成功、成長、幸せのサポート」を理念に、2万人以上の女性の人生をマネジメントしてきた川崎が分析する、キャリア志向の女性が結婚に求めるものとは何なのだろうか?

取材・文/原田イチボ(HEW) 撮影/ナカムラヨシノーブ

共働き婚の難しさは、モデルケースの少なさ


――自分は今29歳なんですが、同世代の男女で、結婚というものに対する考えにかなり差があるのを感じます。とくに仕事が好きな女性だと、「30歳までにこうして、その次はこうして、こういう相手は絶対NG」とガチガチに計画を固めているのに対して、男性はなんとなくふわっとしているというか……。

仕事を頑張っている女性ほど「結婚したら、あれもこれもとタスクが増えて回らなくなる!」と思い込んで身構えてしまいがちなんですよね。見えないものを想像しすぎて、自分の可能性を狭めてしまう女性がすごく多い。一方、男性は「何とかなる」と明るく捉えることができる人が多い印象なのですが、その根底には男女の自己肯定感の違いがありそうです。

今ちょうど結婚適齢期にある方々のご両親は、父親が働いてローンを組んで家買って、母親は専業主婦で……という形がまだ主流だったと思います。現代の結婚の難しさは、親世代の「モデルケースの少なさ」にあります。そういったセオリーのないものに不安を感じてしまう人は女性に多いのかもしれません。

――今は仕事を持って経済的に自律した女性も増えました。「キャリ婚」には働く女性が集まりますが、そういう女性たちは、結婚に何を求めているんでしょうか?

一番多く聞くのは、「自分の人生の味方が欲しい」という声ですね。仕事でサバイブしていると、疲れたり落ち込んだりいろんなことがあるじゃないですか。そういうときにお互い励ましあえたり、 2人でおいしいものを食べて「今日もお疲れ!」と言い合えるパートナーを求めている方が多いですね。あとは、「自分の意志で家族を作りたい」という意見もあります。親は選べませんが、夫や妻は自分で選べる家族ですからね。

――キャリア女性が男性に癒やしを求めているとしたら、ぐいぐいリードしてくれる、いわゆる“男らしい”タイプが人気とは限らないんでしょうね。

だけど男性は、「男だからこうしなければ」という気負いがあったり、社会的成功など第三者の視線をとても気にする一方で、“自分なりのプライベートな幸せ”を具体的にイメージすることが苦手な方が多い印象です。だから、婚活中の女性から見るとふわっとしてるように見える。「キャリ婚」の面談に来る男性でも、「専業主婦希望の女性と結婚したほうが幸せになれるんじゃないかな」と感じて、こちらからお断りする場合があります。私は、“相談力”のある男性のほうが共働きに向いていると思うんですよ。
婚活の前にまずイメージ力を鍛えよ! “女のプロ”川崎貴子が語る、共働き家庭の在り方

共働き家庭で「察してほしい」は絶対禁止


――相談力?

今まで経営者として男女両方の部下を育ててきましたが、男性は弱みを見せることが苦手なのか、本当に問題が危なくなってから初めて相談してきて、「もっと早い段階で相談してくれたらよかったのに」と感じることがあります。

ギリギリにならないと相談できないというのは、共働き夫婦において致命的な欠陥です。「俺がやるから何も聞くな。その代わり子供のことはすべてお前に任せる」という昔ながらの男性性は、もはや強さではないのかもしれません。それよりも、ちゃんと謝れたり相談できたりして、自分の弱さや失敗を開示できる男性のほうが、安心できる強さがあるというか、逆に“男らしい”世の中になってきました。相談力というのは、これからの共働き夫婦としては必須スキルだと思います。

――女性側も、相談力のある男性を求める方が多いのでしょうか?

共働き家庭のセオリーはまだ存在しないため、「お金はこういう割合で入れましょう」や「家事はアウトソーシングするのか、お互い分担するのか?」などカップルごとのスタイルを模索していかなければなりません。だからこそ、2人で話し合っていろいろ試して、「ちょっと間違えちゃったね」「もっとこうしてみようか」と言い合える夫婦関係であることが一番重要です。なので、「俺はこうする! だから君はこうして」ではなく、何があっても一緒に話し合って軌道修正していくことができるパートナーを探す女性は多い印象ですね。男女ともに、共働き家庭で「察してほしい」は絶対禁止! お互い家庭の外にもタスクがあるわけだから、「報連相」が何より大事になってきます。
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――家庭の在り方が多様化したぶん、それぞれが自分なりの結婚像をはっきりイメージする必要があるのは感じます。ただ、どうしても「○○なら~~であるべき」論にがんじがらめになってしまう人も多そうです。自分なりの幸せをイメージするための第1歩として、どんなことをするといいと思いますか?

たとえば、「月曜から日曜まで、どういう結婚生活を送りたいか」を具体的にイメージしてみるのはどうでしょうか? なんでもいいんですよ。「私がまとめたゴミを翌日夫が出す」でも「仕事帰りに2人で待ち合わせ
てジムに行く」でも「週末は近所の焼き鳥さんに一緒に行く」でも。そうやってイメージしてみることで、「この生活なら世帯収入はこれくらいで充分だな。それよりも平日2日は一緒にご飯が食べられる人がいいな」ということに気付くかもしれません。

――たしかに、スケジュールから想像するのは試してみやすいですね。

あと、さんざん「モデルケースがない」とは言ってきましたが、幸せな共働きをやっている家庭って実はちゃんと存在しているんですよ。口では「共働きなんて大変だよ」と言っている既婚者の方でも、「先輩は幸せな共働きのモデルケースじゃないかと思うので話を聞かせてください!」と真剣に伝えたら、意外と親身に答えてくれるものですよ。そうやっていろんな事例を集めて、パッチワークみたいに良いとこ取りして、自分なりの結婚像をイメージしてみることが大事だと思います。
婚活の前にまずイメージ力を鍛えよ! “女のプロ”川崎貴子が語る、共働き家庭の在り方

結婚なんて、ただの経験


――最近、「バチェラー・ジャパン」を見始めたんですが、もしバチェラーが女性だったら、「こういう行動は絶対NG」のようなパートナー選びのチェック項目がとにかく多くなりそうだなと感じます。

そうですよね。女性は、相手の容姿関係なく「生理的に嫌」という感覚が強くあるじゃないですか。たとえば男性が10人いたとして、女性の場合、素肌がペタッと触れたときに「なんだか嫌!」と思う相手がそのうち8人で、2人はセーフなんだけど、付き合いたいかどうかはまた別という割合になると思うんですよね。でも男性は同年代の女性と素肌が触れ合っても、そこまでの割合で「嫌!」とはならない。だから実は婚活って、生理的に合う/合わないの好みがはっきりしているぶん、女性が選ぶ立場になったほうが効率的なはずなんです。

――たしかに……。

いろいろな婚活サイトを見ていると、とにかくプロフィール写真が可愛かったり、「お料理が得意です」ってアピールしている女性に「いいね!」がすごく集まっていますよね。私、写真をすごく盛って、「趣味は~~です」ってウソをつきまくれば、そういうサイトですごく人気になる自信がありますよ(笑)。だって、どういう人が人気なのかパターンが決まっているから。

でも、詐称は男女ともにできるけど、実際やってみたところで「これは本当の私じゃないのに」という不満を感じる人がほとんどだと思います。結局、“たった1人の自分のパートナー”を見つけることが大切です。だから、自分を偽って「いいね!」を集めようとしたところで、幸せの遠回りになってしまいかねません。
婚活の前にまずイメージ力を鍛えよ! “女のプロ”川崎貴子が語る、共働き家庭の在り方

――高収入な男性でも「お金のことばかり見られて嫌だ」という人はいますね。男女問わず、スペック重視の恋愛市場に居続けると、「自分自身を見てもらえない」と感じて心が荒んでいくんだろうなと思います。

スペックだけで判断するのは男女ともに危険です。さっきの「1週間の結婚生活を想像する」という話で言うと、たとえば「朝は2人でコーヒーを飲む」という生活が理想だと気付けば、年収や見た目がいい人よりも「コーヒーを淹れるのが趣味」という人に惹かれるようになるかもしれない。わかりやすいスペックよりも大切にしたい要素が見えてくるんですよ。

だから「キャリ婚」でも価値観マッチングを重視しています。いざ結婚という段階になって初めて「親とは同居派なの!?」なんてことになったら、大切な時間が無駄になってしまいますからね。共働きカップルを想定したサイトだからこそ、多忙なスケジュールの人がトラブルなく成婚につながるように、結婚に関する価値観は最初からオープンにする仕組みにしています。

――価値観を重視して婚活を行うとなると、こちらも自分の価値観をまず見つめ直す必要がありますね。

幸せな結婚生活を手に入れるためには、イメージ力を鍛えることが大切です。考えることが多くて大変かもしれませんが、もっと本気でイメージした上で婚活に臨まないと、「そもそも自分はどういう人が好きで、どういう結婚生活がしたいんだっけ?」というところが見えなくなってしまいますから。

――自分含め20代、30代は、結婚に対して「怖い」というイメージを持っている人が多いかと思います。とくに働く女性だと「仕事に支障が出る」と考えている人も多そうですが、川崎さんは、「結婚と仕事は二者択一ではない」と発信していますね。

もちろん結婚したくない人は結婚しなくていいんですが、「仕事か、結婚か?」で悩んでいるのだとしたら、そこは両立可能だよと伝えたいです。パートナーと協力して家庭を運用するのには、仕事でのマネジメント経験が生きる部分もあるでしょうし、逆に結婚・出産によって新しい知見を得ることで、仕事に生きる部分もあるでしょう。視野が広がるってことは、人生にとってプラスになりますから。

結婚なんて、失敗したっていいんですよ。今はバツ1、バツ2なんて当たり前。間違えちゃったらやり直せばいいんです。結婚はひとつの人生経験です。「この人と一生添い遂げなければ」と気負うのではなく、「この人と家族になったら人生楽しいかも」くらいの気持ちで結婚することが、結果的に幸せにつながるのかなと感じます。皆さん、楽しく、幸せな経験を積んでくださいね。

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Profile
川崎貴子

1972年生まれ、埼玉県出身。女性に特化したコンサルティング会社・Lintos(リントス)の代表取締役。「働く女性の成功、成長、幸せのサポート」という理念のもと、経営者歴は20年以上。“女が崇める女”や“女のプロ”といった異名を持ち、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(ベストセラーズ)や『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』(大和書房)など多数の著書がある。


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