『ネメシス』まさかアンナ(広瀬すず)が!まさか朋美(橋本環奈)が!衝撃の事実が明らかになった第8話
イラスト/AYAMI

※本文にはネタバレがあります

『ネメシス』第8話 20年目の告白

櫻井翔演じるポンコツ探偵・風真尚希と、広瀬すず演じる天才過ぎる助手・美神アンナがバディを組み、超難解事件を解決していくドラマ『ネメシス』(日本テレビ系 / 日曜よる10時30分〜)。さらなる展開をみせた第8話。はじまりは大和猛流(石黒賢)が、アンナに直接、衝撃の事実を伝えてしまったシーンから始まった。


【前話レビュー】『ネメシス』7話 思わぬ人物から突然、出生の秘密を告げられたアンナ(広瀬すず) 急展開に視聴者もびっくり

第7話の終盤。前々から風真たちの動向を怪しんでいたアンナは、風真が運転する車にコッソリ乗り込んでいた。風真と姉の神田水帆を亡くした神田凪沙(真木よう子)と、大和がついに対峙……かと思いきや、車から出てきたアンナに残酷な事実を告げてしまう。

「アンナちゃん。君はね、立花教授と我らで作った……」

大和がアンナに出生の秘密を打ち明けてしまった。突然ゲノム編集ベイビーだと告げられたアンナ。ここから事態が大きく変わっていった。

「ちょっときて!」――やり場のない怒りを含んだようなアンナが風真と栗田(江口洋介)を屋上に呼び出した。「ゲノム編集ベイビーって何?」「ねぇ? 立花始教授って? 何?」。もう何もかもが信じられない、わからないと言わんばかりの鋭い目つきで迫った。

栗田は眉間にシワを寄せながら、「ことの発端は20年前」と口を開いた。アンナの父・始(仲村トオル)と栗田は同級生、風真は始の部下と関係性から説明。
続いて、風真が一歩前へ出て、いつものポンコツキャラを封印して、研究者らしい顔つきで経歴を話した。

ことの発端は20年前の2001年1月15日。遺伝性難病の治療のためにゲノム編集の研究をしていた始のチームが、初めて受精卵のゲノム編集に成功した。しかし倫理上の理由、始の信念もあり、一旦凍結保存することに。しかしその3カ月後、受精卵「GE10.6」が何者かに盗まれてしまった。

そこで始は、古くからの友人である探偵の栗田に調査を依頼した。内部の犯行が濃厚だという結論を受けて、自分の過失として公表。始の研修室は解体。しかし、諦めきれない風真は、栗田探偵事務所の門を叩き、探偵として引き続き犯人捜しに奔走した。

盗難事件から一年後、妊娠中の美馬芽衣子(山崎紘菜)が、始に助けを求めたことで事態は急変。第2話で登場した19年前の事故現場へとストーリーがつながった。

研究所から逃亡した芽衣子を助けたものの、負いかけてくる何者かの車を振り払うかのように、車を走らせた始だが、前を横切る小さな動物を避けようとしてハンドル操作を誤り、壁に衝突。
後部座席にいた水帆と芽衣子は激しく負傷。赤ちゃんの命だけは助かったが……。

アンナは、GE10.6の受精卵の提供者が水帆、代理母は芽衣子という複雑な出生の秘密を知ることとなった。そして風真が職を点々としていた理由も、全ては事件のためだった。これまで“ポンコツ探偵”として描かれてきたが、今回の風真は別人のようだった。サクサクと伏線を回収していった第8話。

ゲノム編集ベイビーと告げられたアンナ

大和からゲノム編集ベイビーだと告げられた直後のアンナは、状況が飲み込めていないような、何ともいえない表情をしていた。前話で、アンナ自身も知らされていない“何か”があると睨んでいた様子だったが、まさかこんな展開が待っているとは。それにしてもセンシティブな告知を、こうも無責任に言い放てる大和には怒りしか沸いてこない。

『ネメシス』まさかアンナ(広瀬すず)が!まさか朋美(橋本環奈)が!衝撃の事実が明らかになった第8話
第9話は6月6日(日)放送。画像は番組サイトより

アンナは、誰も立ち入ってこなかった栗田の秘密の部屋で、これまでに収集した事件解決の手がかりとなりそうな情報や相関関係を説明されたのだが――。「これ全部あたしが生まれたからじゃん…」とのつぶやきから、次第に声を荒げたアンナ。「あたしが生まれちゃったから」を何度も繰り返す。そして「生まれてきちゃダメなやつじゃん」「なんでずっと黙ってたの? ねぇ???」。
怒気を含んだ声、迫力に風真がビクッとしていた。

始は難病治療のためにと研究を進めていた志ある研究者であり、自らが手掛けた世界初のゲノム編集ベイビー、アンナを一生守ると誓った。日本を発つ前、栗田たちに娘の健やかな成長を願う言葉を発したときはもう父親の顔だった。

そんな経緯が細かく伝わるはずもなく、アンナが全てを背負い自分の存在を否定。同時に栗田、風真との信頼関係も失ってしまった。事務所を飛び出したアンナは、始と過ごした幼少期のなんでもない日の会話を思い出していた。

まさかの展開がもう一つ。第3話の舞台となった八景島シーパラダイスで、「手錠ペアでデッ海(カイ)から抜け出せ!」という巨大立体迷路の前で出会った四葉朋美(橋本環奈)の正体が明らかになった。

第3話のレビューでも書いたのだが、迷路の中で朋美が「アンナちゃん、気を付けて」と気遣うシーンがあった。しかしアンナは朋美の名前をこの時点でまだ知らなかった。出会ってまだ1カ月、距離の詰め方にも違和感……こちらもつながった。

朋美は菅研究所所長・菅容子(今村美乃)の一人娘、菅朋美だった。
志葉(板橋駿谷)と共にアンナを拉致。そして運ばれた先には、始の姿。無事だったのは救いだが、こんな形で再会するとは。朋美らは一体何が目的なのか。こんなに荒々しいマネをしてまで探しているものは何だ。

次回予告映像にはチームネメシスとして、これまで事件解決に力を貸してくれた面々の映像が並んでいた。


『ネメシス』未公開シーンを含む「特別版」
独占配信<2週間無料>


【前話レビュー】『ネメシス』19年前の事故にぐっと近づいた第6話 真木よう子がミステリアス……!
【関連レビュー】『ネメシス』5話 天狗伝説、ともさかりえ、とくれば思い出す『金田一少年の事件簿』
【前話レビュー】『ネメシス』4話 厳しく抑圧された女学院で起きた事件をアンナ(広瀬すず)&風真(櫻井翔)の凸凹コンビが解決

※第9話のレビューを更新しましたら、エキレビ!のツイッターにてお知らせします

番組情報

日本テレビ系
『ネメシス』
毎週日曜よる10時30分〜

出演:広瀬すず 櫻井翔
江口洋介 仲村トオル 真木よう子 橋本環奈 石黒賢 山崎紘菜 上田竜也 大島優子 勝地涼 中村蒼 富田望生

総監督:入江悠
監督:片桐健滋 / 岸塚祐季
脚本:片岡翔 / 入江悠
音楽:横山克

製作著作:日本テレビ

番組サイト:https://www.ntv.co.jp/nemesis/

Writer

柚月裕実


Web編集/ライター。ジャニヲタ。アイドルがサングラスを外しただけでも泣く涙腺ゆるめな30代。主にKAT-TUNとNEWSですが、もはや事務所担。

関連サイト
@hiromin2013


Illustrator

AYAMI


三度の飯より絵を描きたい。お絵かきと音楽が生きる糧。ロックスターHYDEさんを長年崇拝。

関連サイト
@vavavamping
編集部おすすめ