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『おかえりモネ』第48回 高岡早紀、今田美桜、森田望智、マイコ、恒松祐里と東京編は華やかに

『おかえりモネ』第10週「気象予報は誰のため?」

第48回〈7月21日(水)放送 作:安達奈緒子、演出:梶原登城〉

※本文にネタバレを含みます

※『おかえりモネ』第49回のレビューを更新しましたら、Twitterでお知らせします


明日美が百音と同居することに

東京編には続々、新たな登場人物が投入される。亀島編にも出てきた百音(清原果耶)の同級生・すーちゃんこと明日美(恒松祐里)が登板。百音と一緒に汐見湯に住むことになった。

【レビュー一覧】『おかえりモネ』のあらすじ・感想(レビュー)を毎話更新(第1回〜第48回掲載中)

Jテレの高村(高岡早紀)、ウェザー・エキスパーツの莉子(今田美桜)野坂(森田望智)、汐見湯の菜津(マイコ)と華やかになった。クールな高村、優しそうな菜津、野心家そうな莉子、頼もしそうな野坂、明るい明日美とキャラも明確に分かれている。百音は相変わらずふわっとしているが、この押し出しの強いメンツのなかで動じることなく、気張らずふんわりとした感じをキープし続けていることがむしろすごい。

ふわっとしながら微妙な表情の変化をさせているところにも感心する。百音が面接に受かるか心配していると、「ああ。いや〜モネは試験に落ちるタイプだからねえ」と明日美に言われたときのさ〜と引いた瞳や、運動会の棒倒しの時に食らいついていっていたと思い出話を聞きながら記憶をたどっていく表情、「百音はなんだかんだ、いちばんしぶといもん」「いまはそのときの顔に戻ってる」と言われて少し心が動く表情など、どれもいわゆる顔のパターンで演技していない。相手を感じながら心の中から演じているのがわかる。

『おかえりモネ』第48回 高岡早紀、今田美桜、森田望智、マイコ、恒松祐里と東京編は華やかに
写真提供/NHK

浅岡のポジションにいきたいわけじゃない莉子

百音とは対照的なのが莉子。今田美桜は、明るい笑顔と高い声という好感度の高いとされる典型を懸命に演じている莉子を好演している。だが、その演技はたちまち崩れる(今田のではなく、莉子の)。

「あー会社辞めて事務所入ろうかな 別に私、浅岡さんのポジションにいきたいわけじゃないし」

『ニュースJ』の放送が終わったあと自販機の前で莉子が炭酸でやさぐれる。せっかく準備万端だったのに出番が飛んだことが悔しい。朝早い番組で顔がむくまないように夕方6時以降はアルコールを我慢しているストイックさで、現場ではニコニコと高音を崩さなかった莉子だが、音を少し低くして顔を歪ませる。

いろいろ思うところがあるようだが、初めて会った百音に、「あー会社辞めて事務所入ろうかな 別に私、浅岡さんのポジションにいきたいわけじゃないし」なんて本音を漏らすとは、意外と脇が甘い気がするが……。

初対面の百音に本音を漏らす莉子はこれまでのドラマによくある百音をいじめるライバルキャラではなく、きっと良い人であろう。これは筆者の勝手な予想であって、もしかしたら百音がやってきたことで自分の立ち位置に危機感を覚えているのかもしれない。同世代で、“かわいい女の子”がふたりになるとポジション争いが起こり(いわゆる紅一点的な観点のせいで)、そんな時、かぶる人の足を引っぱろうとする人もいる。莉子がそうならないとは限らない。

一般的にはこの手の現象は社会部記者の沢渡公平(玉置玲央)が持つセクハラ的感覚から起こるもの(女性は職場の花みたいな考え方)。テレビ業界はその手の考えが横行しがちだ。最近は厳しい目が向けられているが、『モネ』の時代はまだ2016年。現実では、2015年に第4次男女共同参画基本計画(男女がお互いの尊厳を重んじ対等な関係づくりを進めるための計画)が閣議決定され、セクハラ対策が強化されているところである。第47回で野坂が沢渡に「ハラスメント講習受けたことあります?」と嫌味を言うのも時代の流れを端的に表している。

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NHK「連続テレビ小説」第104作目の作品。宮城県気仙沼市の離島・亀島で育った清原果耶演じるヒロインの永浦百音が、気象予報を通じて幸せな「未来」を届ける希望の物語。2021年5月17日~10月29日放送。

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