【写真】アイドルの振付師として活躍する元NMB48の日下このみの撮り下ろしカット【10点】
──STU48のシングル『花は誰のもの?』のカップリング曲を振り付けしたそうですね。
日下 そうなんです。『ポニーテールをほどいた君を見た』という曲なんですけど、タイトルからして秋元(康)さんイズムを感じました。卒業してから秋元さんの楽曲を振り付けすることを大きな目標にしていて、まさかこんなに早く叶うとは思っていませんでした。
──現役時代からNMB48の曲を何曲も振り付けてはいましたけどね。
日下 すべて秋元さんの曲だったので、今まで贅沢なことをさせていただいていたんだなって、改めて感じました。いま、私が振り付けで生きていけているのも秋元さんのおかげなので。
──すべては『AKB48のオールナイトニッポン』から始まったんですよね。
日下 そうなんです。その日(2015年3月4日深夜)はまさかの「日下このみスペシャル」で(笑)。
──2019年、NMB48を卒業した後はどのように過ごしていましたか?
日下 2年くらい引きこもっていました。なぜかというと、一度体を休めないと前に進めないと思ったからです。それくらい今までの活動が目まぐるしかったんですね。そもそも、一人で何かを始めようとしても、何から手を付けたらいいのか分からなくて。「そうか、今まではスタッフさんが持って来てくれたお仕事をこなしていただけだったんだな」と痛感しました。
でも、引きこもってばかりではいけないから、違う空気を吸いたくなって、熱海のホテルに3か月間、住み込みでバイトすることにしました。
──唐突すぎますよ(笑)。
日下 バイトしたことがなかったので、人生経験を積みたかったというのもありましたし、リゾート地でリフレッシュしたかったのもあります。
そんなことがありながら、休みの日には熱海から東京へダンスレッスンを受けに行っていました。そこで感じたことは、大阪にはない刺激が東京にはあるということでした。住み込みが終わってから東京に一か月間マンスリーマンションを借りて、大阪と東京を往復するようになって、去年の11月、東京へ完全に引っ越しました。
──本当はニューヨークへダンスの勉強に行きたかったんですよね。
日下 そうです。コロナ禍で行けなくなってしまいましたが、今は気持ちが変わって、ロサンゼルスで勉強してこようと思っています。アイドルのダンスって、ダンサーの踊り方とは全然違うんです。アイドルのダンスは正面を意識して踊ります。顔を前に向けるのが基本なんです。でも、ダンサーってもっと立体的です。
【後編はこちら】元NMB48・日下このみが振り付け師に「裏方がこんなに楽しいなんて…絶対に生き残るのが目標」