乃木坂46のキャプテン秋元真夏の卒業が発表された。卒業コンサートは2月26日、横浜アリーナ。
先に卒業を発表していた齋藤飛鳥(卒コン開催時期は未定)と共に、最後の1期生だった2人が抜け、今年、乃木坂は本格的な世代交代の時期を迎えている。

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昨年、AKB48では、エース岡田奈々が卒業を発表。総監督である向井地美音の言動も注目を集めた。一昨年の『根も葉もRumor』から再び勢いを増したAKB48。他の姉妹グループも含め、今年は48グループ新時代の幕開けに期待したい。

一方で、独自路線を突き進み続けるももいろクローバーZは、昨年末に、高城れにが結婚を発表。
高城は今年、恒例のソロコンとは別に、30歳を祝うソロコンも盛大に開催予定だ。もちろん、佐々木彩夏も例年通り横浜アリーナでのソロコンを開催。さらに、玉井詩織のソロプロジェクトも始動した。そんな中、リーダー百田夏菜子は、声優や女優、モデルとしても活躍の場を広げ続けている。

今回は、乃木坂46、AKB48、ももいろクローバーZという3つの国民的女性アイドルグループにおけるリーダーという絶対的な存在に触れながら、各グループの今後の動向について迫っていきたい。

まずは、乃木坂46キャプテンの秋元真夏。
秋元は、2019年、初代キャプテン桜井玲香の卒業を機に、2代目キャプテンに就任した。秋元と言えば、もともと、ぶりっ子キャラと握手会での「ずっきゅん」対応で男性ファンを魅了し、存在感を示して来た。そんな秋元がキャプテンという大役を任されることになった時、本人も正直戸惑ったらしい。

秋元が卒業を発表したのは、今年の1月7日土曜日。乃木坂46の公式ブログで発表し、その翌日、自身の生放送のレギュラーラジオ番組の中で、冒頭からかなりの尺を費やして、自身の言葉で卒業を決意した心境や乃木坂への思いを語った。

秋元が卒業を考え始めたのは、およそ3年前、2代目キャプテンを託された時から意識し始めていたとのこと。
チームを引っ張っていくようなタイプではない自分でも、3年続けられれば、きっとキャプテンらしく振舞えるだろう…と、そんな思いでキャプテンを務めてきたとラジオで語っている。普段のラジオでは、「噛み」キャラが定着し、スタッフからもリスナーからもいじられているのだが、この日の秋元は、噛むどころか、言葉に詰まることもほとんどなく、しっかりと丁寧な口調で語っていたのが印象的で、強い意志とグループへの熱い思いを感じることができた。

秋元のキャプテンとしての強さを、たびたび感じられるのがライブMCだ。ドームやスタジアムクラスでの数万人キャパの会場でのMCでは、ぶりっ子キャラであることも、噛みキャラであることも忘れさせるほど、堂々としたキャプテンシーを発揮。そんなキャプテンとしての姿を見て、秋元真夏を好きになったという後期からのファンも多いことだろう。卒業後は、タレント秋元真夏として、バラエティ番組での活躍に期待したい。


そして、ここから、乃木坂は3期生4期生を中心とした完全なる新生乃木坂46へと生まれ変わってゆく。新キャプテンは、おそらく、副キャプテンの梅澤美波がそのまま昇格する形だろう。NHK朝ドラなど女優としても活躍する山下美月、『オールナイトニッポン』のパーソナリティを務める久保史緒里、既に二度センターを務めている賀喜遥香。他にもソロで活躍している3期生4期生は沢山いる。そこに加えて、5期生の1人1人が更なる輝きを放った時、最強の国民的アイドルグループへと進化してゆくことだろう。

続いては、AKB48総監督の向井地美音。
AKB48では、代々、リーダーやキャプテンという呼び名ではなく、「総監督」と呼ばれている。向井地は、高橋みなみ横山由依に続く3代目総監督。現在25歳の向井地は、自分よりも年上のメンバーや先輩達をも束ねながら、多くの後輩達を引っ張っていく存在だ。向井地は、センターを務めることよりも、総監督というポジションにこだわり、自ら立候補して、2019年にその地位に就いている。

国民的エンタメ行事だった「AKB48選抜総選挙」が終わり、48グループが席巻していたNHK紅白歌合戦への連続出場が途絶え、厳しい局面もあったであろう。その後も、卒業するメンバーを何人も送り出し、時には、メンバーのスキャンダルの対応に奔走するなど、歴史あるグループで、偉大な先輩の後を引き継いで先頭に立つということは、プレッシャーとの戦いの連続だったはずだ。


しかし、それを乗り越えて来られたのは、ファンの応援の力はもちろんだが、向井地自身がAKBの大ファンであるということに尽きるのだろう。AKBとメンバーへの強い愛が総監督としてグループを引っ張り続ける原動力になっているのではないだろうか。

ちなみに、そんな向井地が総監督というポジションから解放されて、とことん楽しんでいる様子が見られるのがYouTubeチャンネルだ。岡田奈々、村山彩希、茂木忍という気心知れたメンバーで運営している『ゆうなぁもぎおんチャンネル』。ここでは、自分達で企画を考え、撮影や編集までこなし、心から楽しんで取り組んでいる様子が見られる。最近更新されていないのが残念だが、是非ともチェックしてみて欲しい。

AKB48史上最高難度のダンス曲『根も葉もRumor』、『元カレです』と来て、王道アイドルソング『久しぶりのリップグロス』へと原点回帰したAKB48。次の目標はやはり、もう一度、紅白歌合戦のステージへ…といったところだろう。今年はどんな楽曲で勝負してくるのか?注目したい。

最後は、ももいろクローバーZリーダーの百田夏菜子。乃木坂やAKBとは規模感も方向性も異なる少数精鋭のグループ。今年で結成15周年を迎えるが、その人気は未だ衰えることを知らない。それどころか、歌番組にはほとんど出ないのに、数々のロックフェスに出ては熱い音楽ファンの心を鷲掴みにし、バラエティ能力の高さと器用さから、4人それぞれがテレビ番組等で引っ張りだこだ。

そんなももクロの百田夏菜子は、実は2代目のリーダー。初代リーダーは最年長の高城れにだったということは、モノノフには有名な話。スーパー戦隊シリーズが元ネタになっているだけに、メンバーカラーが赤である百田がリーダーとして常にセンターに君臨し、ももクロの顔として、名物マネージャー川上アキラと共にグループをここまで引き上げて来たと言っても過言ではないだろう。

ももクロの自己紹介ソング『あんた飛ばしすぎ!!』には、こんな一節がある。「適当天然とんでもリーダー 計画性ナシ それでもいいんだ? 考えなしの出たとこ勝負 結果炸裂スーパープレイ」。放送作家オークラによる秀逸なフレーズなのだが、まさに、百田のリーダーっぷりを言い表している。さらに、もうひとつの自己紹介ソング『ダンシングタンク』では、こんな表現も…「太陽降臨!」。そう、モノノフにとって、百田はリーダーというよりも、ももクロの「太陽」担当という表現が最も的確なのかも知れない。

一昨年、さいたまスーパーアリーナで、2日間のソロコンを成功させ、テレビドラマでは主演を務め、さらには、洋画の日本語版吹き替え、アニメの声優、モデル、ももクロ楽曲の作詞・作曲も手掛けるなど、溢れる才能は留まることを知らない。

結成15周年の今年も、ももクロは精力的にライブ活動を行っていくが、モノノフ達の共通の夢は、2014年以来の国立競技場での野外ライブ開催だろう。これまでメンバー脱退もあったが、今の不動の4人が、全員結婚しても、ママになっても、もしかしたら、おばあちゃんになっても活動を続けているかも知れない奇跡の女性アイドルグループとして、このまま突き進んで欲しいと願うばかりだ。

今回は、キャプテン・総監督・リーダーという存在を通して、国民的3大アイドルグループについて触れて来たが、実は、毎週日曜日の夜、この3人の声をラジオで聴くことができる。16時からはTOKYO FM『ももいろクローバーZのハッピー・クローバーTOP10』、19時からは文化放送『秋元真夏(乃木坂46) 卒業アルバムに1人はいそうな人を探すラジオ サンデー』、22時からはニッポン放送『ももいろクローバーZ ももクロくらぶxoxo』(百田は不定期出演)、そして、23時からはbayfm『柱NIGHT! with AKB48』。秋元と向井地の番組は、基本生放送だ。是非とも、日曜日の夜に、改めて3人のリーダーとグループの魅力を聴き比べてみて欲しい。

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