「腸活は美容に良い」とよく聞きます。しかし本当に、腸内環境が乱れると老化は進んでしまうのでしょうか。


今回は「腸内環境が乱れると老化が進む」という噂について、22歳から49歳までのマイナビニュース会員401名にアンケートを実施しました。その結果、本当だと思う方が84%、嘘だと思う方が16%と、肯定派が多数を占めました。

回答者からは、「腸内環境と体調や若々しさは関係している」と感じる声がある一方、「老化との直接的な関係は分からない」とする意見もありました。

では実際のところ、どうなのでしょうか。消化器内科医の中路幸之助先生にお話を伺ったところ、「腸内環境の乱れは、老化を後押しする要因になりうる」との答えが返ってきました。
加齢で変わる腸内環境と「慢性炎症」

中路先生によると、年齢を重ねるにつれて腸内細菌のバランスは少しずつ変化し、腸に良い働きをする物質をつくる菌が減る一方で、炎症に関わる菌が増えやすくなるといいます。

こうした腸内環境の乱れは「ディスバイオシス」と呼ばれ、腸が外からの刺激を防ぐ力(バリア機能)を弱める原因になります。その結果、体の中で弱い炎症が続きやすくなり、いわゆる慢性的な炎症状態につながる可能性があると考えられています。
腸を整えることは「内側から健康を支える」ケア

こうした腸内環境の変化は、動脈硬化や、筋肉量・筋力が低下する状態(サルコペニア)、認知機能の低下など、加齢に伴うさまざまな変化との関連も研究が進められています。また、腸内環境を良好に保つことが、健康寿命に良い影響を与える可能性も指摘されています。

もちろん、老化には遺伝や運動、睡眠など多くの要素が関係しており、腸内環境だけで決まるものではありません。それでも、腸を整えることは、外側から肌をケアするのと同じように、体の内側から健康を支える大切な習慣の一つといえるでしょう。
毎日の食事の積み重ねが、将来の体づくりにつながっていきます。

○中路 幸之助(なかじ こうのすけ)

1991年、兵庫医科大学卒業。兵庫医科大学、獨協医科大学での勤務を経て、1998年に医療法人協和会に入職。2003年より現在まで、医療法人愛晋会 中江病院 内視鏡治療センターにて臨床に従事。専門はカプセル内視鏡・消化器内視鏡・消化器病。学会活動および論文執筆にも積極的に取り組んでいる。【資格・役職】日本内科学会 総合内科専門医・指導医/日本消化器病学会 専門医・指導医・学会評議員/日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・学術評議員/日本消化管学会 代議員・近畿支部幹事/日本カプセル内視鏡学会 認定医・指導医・代議員/米国内科学会(ACP)上席会員(Fellow)

この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています。
編集部おすすめ