日本国内のストリートカルチャーシーンにおいて、BMXライダーを中心に深く愛され続けているアパレルブランド「430/Fourthirty(フォーサーティー)」が、今年でブランド設立30周年を迎える。
1996年に5名のプロBMXライダーによって発足し、その一員である上原洋を中心に歩みを進めてきた同ブランド。
そして5月2日(土)にFourthirtyの創業30周年を記念するイベント「みどりな夜 2026 – 430 30th ANNIVERSARY」が開催される。この度、FINEPLAYでは当イベントに先駆けて、Fourthirty創立メンバーである上原洋氏に行ったインタビューを全4回の連載企画としてお届けする。
第1弾ではFourthirtyの創業秘話というテーマの下、上原氏のBMXとの出会いや「Fourthirty」というブランド名の由来、立ち上げの裏側に迫った。第1弾をまだ読んでない方は是非本記事の前に一読してほしい。
今回の第2弾もFINEPLAY財満栄治の進行の下、「Fourthirty」というブランド立ち上げ初期の出来事から、次々と起こる転機の中で上原自身が経験したアイデンティティへの葛藤などを語ってもらった。
初めての「織りネームタグ」と展示会出店が生んだアパレルブランドとしての自覚
財満:Fourthirtyを立ち上げて今年で30年という長い期間がありましたが、アパレルブランドとして最初の転機と感じたことはありますか?
上原:最初は自分が働いていたプログラムという洋服屋でFourthirtyブランドとして制作したTシャツを売らせてもらいましたが、自分たちのストリートカルチャーを通じて感じてきたモノの魅力を、BMXを全くやっていない一般のお客さんに対して洋服の良さやストーリーを伝えて、アパレルを売るということの難しさを一番痛感しました。
ただ、BMXと直接関係がない仲間やその先で繋がったお客さんがTシャツを買ってくれた時に、自分の作ったものが初めて金銭化し、今までは「ただのBMXチーム」だったところから一つのレーベルやブランドになったのだと強く実感しました。
またアパレル自体のデザインもプリントだけでなく、織りネームのタグを作ってTシャツに付け始めた時も、モノづくりにおいて自分たちの意識が変わったタイミングでした。
財満:岡山から上京してきてからの活動はどうでしたか?
上原:岡山から東京へ出てくると、周りのスケーターやBMXライダーたちのレベルが一気に上がって、雑誌で見るようなトップクラスの人たちばかりで、映像や洋服を作って生計を立てている人たちと出会うようになっていきました。そういった方々の事務所にも行かせてもらう中で、ストリートカルチャーが生業として成り立つことを肌で感じました。それがきっかけで自分たちでもTシャツだけでなくアパレル全般を作ろうというアイデアも生まれました。
それから、当時「STAY UP LATE」という1990~2000年代を代表するストリートブランドの先輩に可愛がっていただき、服作りの方法を間近で見て学ばせてもらいました。その中である時、先輩が「Tシャツ作ってるんだったら、次の展示会でうちの1ブース使って出店してみる?」と声をかけてもらいました。
その展示会を機にTシャツだけでなく、初めて春物のジップアップジャケットや薄手のデニムパンツと財布、そして形から作った帽子などを作り出店しました。今まではお店でお客さんを待つスタイルでしたが、展示会を通して実際にバイヤーさんやお客さんに営業してお店に来てもらう経験をしたことは大きな転機でした。それが確か2000年頃のことだったと思います。
初めてTシャツを作ったのが1996年だったので、それまで4年ほど経っていますが、その4年間はBMXプロライダーとしてとにかく自転車に乗ることを意識して頑張っていた期間でもありました。
ただその中で自分の強みやオリジナリティを発揮できるのが、他にも上手いライダーがたくさんいる中で世界チャンピオンを目指すことではなく、BMXシーンにまだ根付いていないファッション文化を広めることだと分かったのでシフトチェンジした感じでした。
財満:当時東京に来てよく関わっていた人にはどんな方がいましたか?
上原:よくお世話になっていたブランドに「HOMLESS」と「FRESHJIVE」っていうこの2つがあったのですが、そこに今みんなが知っている人で言えば、スケートボードメディア「VHS MAGAZINE」の江口勲二郎さんっていうスケーターがいたんですが、僕より少し年上でものすごい頭がいい人でありながら、リアルストリートカルチャーをすごい分かっている人だったので話していて面白かったですし今でも仲良くさせてもらっています。
あと「CHALLENGER」というブランドの代表をしている田口悟さんも当時同じチームにいて特にスケーターの人が仲良かったです。あとその「HOMLESS」っていうブランドは他にはスノーボーダーやレゲエアーティストなどを幅広くサポートしていたこともあり、クラブイベントを開催しては色々な人を紹介してくれました。そこで雑誌関係の人ともたくさん繋がりました。
当時は雑誌を作っている人がその時代の情報を作っていたこともあって、彼らとよく一緒に動いていたことがFourthirtyとしても展示会の情報や音楽、ファッションを周りより早くキャッチできた理由かもしれません。
法人化を経て直面した目標の喪失と、香港での新たな出会い
財満: その状態からどのように独立して、法人化へと進んでいったのでしょうか?
上原: 展示会を初めてやらせていただいた約2年後の2003年頃に独立を決めました。服作りを一から教えてくれた先輩のことが大好きで尊敬していましたし、その先輩から「うちを法人化するから1ブランドとして一緒に入ってやっていかないか?」というお誘いもあったのですが、心のどこかで「自分たちでやりたい」という強い気持ちがありました。
そのため先輩からのお誘いには「自分でやります!」とお断りして、 新宿の中央公園近くにオフィスを構え、まずは自分たちのお店の開店資金である300万円を貯めるため、独立して最初の1年間はメンバー全員でギリギリの生活をしながら必死に頑張りました。そして無事に資金が貯まり、法人化できたのが24歳頃のことです。
財満: 法人化という目標を達成したわけですね。
上原: そうなんです。ただBMXのプロライダーになり、自分たちのブランドを作り、独立して法人化するという子どもの頃からの夢をすべてクリアしてしまったことで、「次は何を目標にして走ればいいのか」が分からなくなってしまったんです。
そんなタイミングで、FourthirtyメンバーでBMXのデモンストレーションを香港で行う機会がありました。そこで現地の洋服屋をやっているプロスケーターのフランキーと出会い、彼を通じて香港での仕事が増えていって、その中で香港という国のガツガツしたエネルギーやスピード感に触れたんです。
当時の東京ではスポンサーを受けて生活しているライダーも多く、その生活の仕方に僕自身未来を感じていなかったこともあり、もっとワクワクできる環境を求め、かつ上原洋というキャラクターを確立するために、日本人ではないですが同世代たちがガツガツ頑張っている香港へ約2年半渡ることに決めました。Skypeなどの技術革新の登場で、遠隔でも香港からでも海外の人たちとコミュニケーションが取れるようになっていたことも香港へ挑戦する大きな後押しになっていましたね。
「BMXの~」という形容詞への葛藤を乗り越え、心に決めたのはシーンへの恩返し
財満: 香港ではどのような活動をしていたのですか?
上原: エリック・コットさんという、現地のファッションのトレンドセッターであり、俳優の方と繋がり息が合ったので、彼のオフィスに毎日通って作業をして様々なプロジェクトを行いました。
その中の「4Aプロジェクト」では、毎週発売されるファッション誌で隔週2ページのコラムを連載したりもしていました。ただ、エリックと一緒に活動する中で著名人も含めて色々な人を紹介してもらう時には、必ず「日本のBMXバカのヒロシ」といった感じで「BMXの~」という形容詞をつけられて紹介されることに葛藤を感じていました。
財満: どうして葛藤を感じ始めたのでしょうか?
上原: 僕たちのFourthirtyはBMXライダーが立ち上げたブランドではあったものの、BMXライダーに向けた服ではなく、ライフスタイルとしてのストリートブランドを作っていきたいという思いが強かったんです。また、僕自身は当時、昔に比べてBMXに乗れていなかったのに対し、毎日血を流しながら死ぬほど練習している現役のライダーたちに対して「まるで自分がBMXプロライダーのように形容されるのは彼らに対してどうなんだろう?」という思いがありました。
そういった背景もあり、エリックやその他の「BMXの~」という形容詞をつけて紹介してくれる人たちが、紹介先に僕の唯一無二感を与えるためにポジティブな意味で言ってくれていたことに当時の僕は気づけなかったんですよね。
財満: なるほど。そこからどのように意識が変わっていったのですか?
上原: 何をしても「BMXの~」という肩書きがどうしても付いてくるのなら、その肩書きを付けられた時に恥ずかしくないよう、BMXシーンやカルチャー自体をカッコよくするために自分が貢献すべきだと気づいたんです。
そこから、大会の審査員を務めたり、G-SHOCKと一緒に「REAL TOUGHNESS」というイベントを2010年頃からオーガナイズしたりして、シーンの裏側から貢献する道を選びました。そういう形で自分がBMXに対して真摯に向き合い、できることを通じてしっかりやろうと決意して日本に帰国したんです。その流れで東京オリンピックの組織委員会での活動やUCIの世界戦の審査員をはじめたんです。
次回の第3弾では、日本へ帰国後に立ち上げた原宿のヘッドショップ「DECADE TOKYO」の設立秘話や、現在のFourthirtyについてさらに深く伺っていきます。
今回のインタビューはPodcast「SESSIONS Presented by FINEPLAY」でも!
FINEPLAYがスタートした新音声メディア「SESSIONS Presented by FINEPLAY」にて今回のインタビューもお聴きできます。
番組はこちら>>(外部サイトへ遷移します)
上原洋プロフィール
元プロBMXライダー。現在はアパレルを中心に、BMX、関連商品を販売する430 co.,Ltd の代表。2021年の東京オリンピック組織委員会でBMXの技術マネージャーを担当。またUCI BMX FREESTYLE 国際大会審査員も務める。
「みどりな夜 2026 – 430 30th ANNIVERSARY」 イベント概要
430 30th ANNIVERSARY “みどりな夜 2026”
今回は430の30周年も重なる、特別な一夜。
クラブエイジアのフロアをフルに使い、BMX、LIVE、DJが交差するお祭り的な一夜。
“みどりな夜”名物、BMXフラットランドのジャムセッションも開催。
クラブという異空間で繰り広げられるライディングは、ここでしか見れない景色です。
今回集まってくれたのは、これまで430と共にシーンを作ってきた仲間たち。
長年ステージを共にしてきた太華くん、岡山の繋がりも深いレゲエアーティストJ-REXXX、
ミクスチャーバンドのGAS MARIA、大分からはケンチンミン、金沢からはVUE DU MONDE、そしてさすがのパフォーマンスで魅せるK&K。それぞれのスタイルで、この夜を彩ってくれます。
DJ陣も特別なラインナップ。長年共にイベントを作ってきたDJ BAKU、高校時代からの仲間であるホームメイド家族のDJ U-ICHI、みどりな夜を支え続けてきたDJ DAI-5、DJ TOYODA。岡山からはDJ ZEEK、名古屋からはコースケ。現場を共にしてきたDJ PONY。
さらにスペシャルゲストも控えていますが、こちらは当日までのお楽しみ。
30周年を祝うために集まってくれた、本当に大切な仲間たちです。
このメンバーで迎えられることに感謝。当日が楽しみです。
— Text by Hiroshi Uehara/上原洋
DATE:5.2 (Sat) 23:00 START
TICKET:ADV ¥3000 / DOOR ¥4000(430枚に達すると終了します )
**チケットはDECADE TOKYO & ONLINEにて販売中です。記事最下部のリンクより購入できます。
VENUE:CLUB ASIA(渋谷)東京都渋谷区円山町1-8
STARRING:
430 BMX LIVE SESSION
J-REXXX,太華,GAS MARIA,KEN TIN MIN,VUE DU MONDE,K&K,DJ BAKU,
DJ U-ICHI.,DJ DAI-5,DJ TOYODA,DJ TIME SLIPPER GO,DJ ZEEK
DJ PONY,DJ KOTARO TANAKA, YASSAN
…and more
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