ウヤムヤ決着を許してはダメだ。


 先月の自民党大会で現役の陸自隊員が「君が代」を斉唱した問題を巡り、鈴木俊一幹事長が11日の会見で「政治的な誤解を招かぬよう深く配慮すべきだった」と語った。


 ただ、隊員の政治的行為を制限する自衛隊法違反の疑いに関しては、改めて「何ら法的に問題はない」と主張。「各方面からの指摘は真摯に受け止め、より一層適切で慎重な対応を徹底していく」と落着ムードをにおわせた。


 有村治子総務会長も11日、自身のXで鈴木幹事長の会見報道を引用し、〈幹事長から総括がなされました〉と投稿。〈自民党としての教訓・学びを、今後の糧に致します〉と記すなど、“もう終わった話”と言わんばかりだ。


 自民側は今回の自衛官の登用について「党大会の演出等を企画している業者からの推薦だった」(萩生田光一幹事長代行)と説明し、責任逃れの構え。防衛省も「自衛隊員は職務ではなく、あくまで私人として出席したから適法」(小泉進次郎防衛相)などと、苦しい主張を繰り返している。


 どうあがいても、自衛隊の中立性に疑義を生じさせる事態になったのは明らかだ。


 防衛省内での責任の所在も、曖昧なままだ。


「陸上幕僚監部が隊員の党大会への参加について省内で問い合わせた際、対応したのは、規律に関する業務を統括する服務管理官の担当職員でした。彼は上司に確認せず、ほぼ独断でゴーサインを出したようで、当然、決裁文書などもありません。上司は党大会当日になって今回の件を知り、慌てて登庁したそうです。通常なら職員の対応は処分されてもいいはずですが、誰も責任を取っていません」(政界関係者)


■責任の所在が曖昧


 一方、自民の責任者のひとりとされるのが、簗和生衆院議員だ。

党大会では実行委員長を務めた。ある自民関係者は「少なくとも、簗さんは党大会の概要を知っていたはず。実行委員長として“待った”をかけられなかったのか」とつぶやく。


 そこで日刊ゲンダイは13日正午すぎ、国会を歩いていた簗議員を直撃。記者の名刺を見た瞬間、簗議員は「ンフフ」と控えめに笑って困惑した様子を見せ、渡そうとしていた自身の名刺を引っ込めた。


 党大会のプログラムを事前に把握していたのかと聞くと、こわばった顔で「答えられない」とダンマリ。実行委員長として責任の所在を明らかにするつもりはないのかと問うても、「この後出かけるからゴメンね」とボソボソしゃべるだけだった。


 簗議員のSNS(3月27日投稿)には、党大会運営委員会の様子がアップされている。添付写真には、簗氏のほか、鈴木幹事長、萩生田幹事長代行、松野博一組織運動本部長が登壇している。


「萩生田さんも運営委員会に出席し、松野さんに至っては党の組織運動をつかさどる役職です。おとがめなしでいいのか」(メディア関係者)


 簗議員もまた、裏金1746万円をため込んだ旧安倍派のメンバーだ。なあなあで済ませてはならない。


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