タイ国際航空(TG)は、2026年5月の運航計画で、日本路線を含む大規模な減便を実施する方針を固めた。中東情勢の緊迫化に伴うジェット燃料価格の高騰や、観光需要が落ち着くローシーズンの到来を受けたコスト削減策の一環。
特に成田路線では、5月11日から31日までの期間(同月29日を除く)、現行の1日3便から2便へと削減される見通しだ。

その他の写真:機内食イメージ 撮影 山口 理津子「フィリピン盛り上げ隊」ヒロット大使

 同社が4月16日までにまとめた調整案によると、日本路線のなかで最も大きな影響を受けるのは成田発着便となる。具体的には、バンコクを深夜に出発するTG640便と、成田を午前に出発するTG641便が主な欠航対象として調整されている。これにより、5月中旬以降の成田路線は、1日あたりの運航体制が事実上縮小されることになる。

 成田以外の日本主要路線についても、現時点で全面的な運休の発表はないものの、予断を許さない状況だ。アジア全体で週70便から80便規模の削減が計画されており、羽田、関西、中部、福岡、札幌の各路線においても、機材の小型化や、週あたりの運航回数の微調整が行われる可能性があるという。

 今回の減便背景には、航空業界を取り巻く厳しい経営環境がある。イスラエル・パレスチナ情勢などの地政学リスクに端を発する燃料費負担の増大は、航空会社の収益を圧迫。さらに、4月の大型連休(ゴールデンウィーク)を終えた後の5月は例年、東南アジア路線の旅客需要が一時的に停滞する時期にあたる。同社はこれらの要因を総合的に判断し、不採算便の整理による効率化を急ぐ構えだ。

 タイ国際航空による調整は、日本以外のアジア主要都市でも行われる。韓国・ソウル(仁川)線では1日3便から1便へ、台北線では1日3便から2便へ、香港線では1日4便から3便へとそれぞれ減便される。
また、高雄線については5月8日から31日まで一時運休となる見込みで、アジア全体のネットワークが一時的に縮小する。欧州路線でもイスタンブールやフランクフルト、ミュンヘン、コペンハーゲン、オスロ、ストックホルムなどの主要都市で便数の見直しが予定されている。

 航空関係者は「燃料価格の変動は予測が難しく、今後も需要動向次第ではさらなる便数の微調整やスケジュールの変更が行われる可能性がある」と指摘する。

 5月11日以降にタイ国際航空を利用する予定の旅客に対し、同社は公式サイト内の「予約確認」から自身のフライト状況を至急確認するよう呼びかけている。予約便が欠航となった場合は、同日の別便への振り替えや他社便への調整が行われるのが一般的だが、旅行日程への影響は避けられない。同社は、航空会社や旅行代理店からの通知メールをこまめに確認し、最新の運航情報に注意を払うよう促している。
【編集:af】
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